大槻和弘 ブログ

2009

武道初め式

2009-01-04

 年末年始と穏やかな日が続き、気持ちの良い一年の幕開けとなった。大晦日は、近くのお寺の除夜の鐘の鐘つきの激励、年を越して引き続き地元の神社に初詣を行い、新調された神殿で新年の祈祷を受けた。一旦帰宅して、再び近くのこもれびの森へ出かけ、ウォーキング仲間とともに初日の出を拝んだ。木々の間に上る初日の力強さに感激した。
 今日1月4日は、市内5武道連盟(相模原市武道団体連絡協議会)の初稽古ともなる武道初め式が北体育館で行われ、各世代の武道愛好家が集い初稽古に臨んだ。冷たい体育館の床に、幼い柔道は、足を摺り合わせながらも真剣に挨拶の話に聞き入り、稽古が始まると大きな声を発して取り組む姿に、明日の日本に希望を持てる自信を覚えた。豆武道家の成長に期待したい。

 
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新会派「相模原市議会 創史会」を立上げました。

2009-01-06

 私は、これまで所属していた市議会会派「新政クラブ」を昨年末に退会し、本年1月1日より、同僚議員3名と共に新会派「相模原市議会 創史会(そうしかい)」を立ち上げ活動を開始しました。
 会派の名称は、相模原市議会の新しい歴史を創るという強い意志をもって活動することを確認するために「相模原市議会 創史会」と命名しました。
 なお、昨年12月22日に新会派結成について記者会見を行ないましたので以下に要点を掲載します。
1.会派結成の目的
  地方分権一括法の施行以来、自治体にはみずから考え、みずから責任を果たす役割りが求められている。本市も合併を経て現在、より自立(律)性の高い政令指定都市への移行を進めているが、自己決定、自己責任の原則は市長(執行機関)だけに求められているのではなく、二元代表制下における議会においても、より大きな責任が課せられていることを強く自覚しなければならない。
よって私たちは、市長提出議案に対する審査能力の向上と共に、政策的条例の提案等、主体的な政策実現をめざして活動することを目的として新会派を結成する。
2.会派の活動方針
(1)議会改革
本会議における一問一答制の導入や質問時間の拡大等、議論の活性化を推進。また、その改革に賛同する会派との連携や、議長等の選出をめざす。
(2)政策立案能力の向上
・まちづくりの権限拡大に対応して政策形成能力を高めるため、会派に「公共政策スクール」を設置。定期的に講師を招いてゼミ形式の研修を実施。
・議員立法の活発化をめざして、政策的条例提案に必要な立法技術等の指導・助言をいただくため、大学教授等に「政策法務顧問」を委嘱。
(3)市民ニーズの的確な把握
市民の市政へのニーズを的確に把握するため、適宜、「街頭市政相談会」や「市民アンケート」を実施する。 
(4)政務調査費の厳格化
政務調査費は、上記をはじめ真に政策立案に必要な経費に充当することとし、議会の使途基準より厳しい、会派独自の使途基準を定める。
(例:携帯電話、ガソリン代等、公私の区別がつきにくい経費への充当禁止)
関連記事:タウンニュース 2009年1月15日(リンク切れ)
 
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相模原市の緊急経済対策

2009-01-08

 昨年来の世界同時不況の波は、実体経済にまで深刻な影響をもたらし、自動車・家電をはじめ製造業や建設業・不動産・商業まで幅広く大きく打撃を与えました。
 本市では、これら大きな影響に対する支援策として昨年11月から、中小企業向けに市の融資制度の拡充による経営安定化策を実施していましたが、年が明けてもその状況の深刻さから、本日「相模原市緊急経済対策本部」を設置し、具体的な対応を順次実施することとなりました。以下が、その主な支援策の概要となります。
1 中小企業・商業者等支援
(1)融資枠の拡大
   信用保証料補助金利子補給金の予算を2憶8000万円増
   額し、約107憶円の融資枠を確保する。
   倒産関連防止資金(運転資金)融資限度額2000万円
   景気対策特別資金(運転資金・設備資金)2000万円
(2)商工会議所による経営相談の拡充
(3)緊急アンケート調査の実施
2 市民生活・就労支援
(1)期限付きの市営住宅の提供
   10戸(新戸住宅、鳩川住宅等)
   入居期間(6ヶ月以内)
(2)相模原市就職支援センターに緊急相談窓口を開設
   1月13日から毎日9時から午後5時
   就職支援センター(シティ・プラザはしもと)
(3)勤労者生活資金の貸付対象要件の緩和
   資金使途限度額300万円(限度内で複数融資が可能)
   対象:市内在住か在勤で1年以上同一事業所に勤務し
      ている人。
      市内在住で3年以上同一事業を行っている個人
      請負労働者など。
   貸付対象:冠婚葬祭や医療、出産、家屋の増改築等。
   貸付額:10万円〜300万円
(4)市関連業務への雇用斡旋
   3月末までの期間で非常勤職員を80名程度募集
(5)民間業務への雇用斡旋
   食品スーパーマーケット10名、介護・福祉施設10名等
3 公共事業による経済活性化策
(1)公共工事の前倒し発注
   下水道工事・道路維持管理等で、4憶5000万円規模
(2)工事費等支払期間の短縮
(3)市内業者への優先発注
(4)単品スライド条項の運用拡充
   工事材料等の価格変動による影響の緩和措置
(5)地域建設業経営強化融資制度による支援の開始
   中小・中堅元請建設企業が有する市発注工事の請負代
   金債権の譲渡を市が承諾することで、工事の未完成部
   分を含めた融資が受けられる。当該工事出来高が2分
   の一以上の条件付き

他市では、いち早く昨年からできる対策から支援策が展開されていた。本市の対応にはそのスピード感に不満が残るが、具体的で的確な支援策の拡充が必要な状況から一刻も早い対応を期待をする。
 
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1月臨時会閉会

2009-02-06

添付資料:住民投票条例創史会討論
議会中継:相模原市議会中継→録画放映→臨時会1月→2月6日委員長報告・討論・採決→(6大槻和弘討論)でご覧下さい。  1月臨時会には、市民からの直接請求による議案となる「相模原市が政令指定都市に移行することについて、市民の意思を問う住民投票条例」が上程されました。上程議案は、1月28日(説明)、同30日(陳述)を経て総務委員会に付託されました。2月2日に開催された総務委員会では、提案者からの補足説明に続いて総務委員より、提案者ならびに行政への質疑が行なわれました。最終日となる2月6日は、総務委員会委員長の報告および質疑に続いて、各会派の討論が行なわれました。採決は記名投票で行ない、結果は、賛成13、反対38で否決となりました。
 総務委員会においては、創史会から河本議員が総務委員として出席し、本条例案の条文の解釈や趣旨について細部にわたる質問を行ないました。
 創史会では、30日に行なわれた提案者の陳述、総務委員会での補足説明および質疑による条文解釈などにより上程議案を精査した結果、条例案には反対の結論に至りました。2月6日の採決を前にした討論には、私が創史会を代表して反対の立場から、その理由について40分にわたる討論を行ないました。
 反対理由の詳細については、討論内容を添付しましたので、ご参照下さい。また、議会中継録画の動画での確認もいただけます。
 
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松沢神奈川県知事との意見交換

2009-02-09

 松沢神奈川県知事に面会する機会を得たことから、2月9日午前中に、創史会の議員4名で神奈川県庁を訪問しました。
 今回の訪問は、新会派「相模原市議会創史会」結成の挨拶と県市に関係する事項についての意見交換が目的でした。相模原市の政令指定都市移行推進について松沢知事から直接話を伺うことができ移行推進への確信を再確認することができました。
 又、知事からは、相模原市の政令指定都市移行により、県内3つの政令市選出の県議会議員の数は他地区選出の議員と比べ大きなものとなる。この点で、政令市の事務権限等を考えると政令市選出議員の役割や議員数についての議論が必要ではないかとの投げかけや、現在検討が進んでいる「神奈川県公共施設における受動喫煙防止条例」(禁煙条例)についての考え方が熱く語られました。
 松沢知事には、予定時間をオーバーして時間を割いていただき有意義な訪問となりました。
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政令指定都市移行を迎える岡山市を行政視察

2009-02-10

 2月10日(火)に、今年4月に政令指定都市に移行する岡山市の状況を確認する目的で岡山市役所に伺った。以下、様子を報告します。

視察対象: 岡山市(政令指定都市移行への取り組み状況について)

対  応: 岡山市 企画局 政令指定都市推進課

1.目的
岡山市は、昨年10月10日に指定都市への政令を受け、今年4月1日に政令指定都市への移行へ向け作業が進んでいる。本市が平成22年4月の移行を目指しているところから1年早く移行手続きを進めた岡山市の先例市としての経験や経過について情報を提供いただく中で、本市の移行前1年間の準備作業に必要な要素の確認を目的に行政視察を依頼した。
2.提供資料
  ○岡山市の政令指定都市移行に向けた取り組み
  ○岡山市政令指定都市推進協議会名簿
  ○市議会委員会設置状況
  ○岡山市政令指定都市推進本部の体制について
  ○政令市移行に係る県市間の協議・連絡体制について
  ○県・市基本協定書(平成19年12月25日締結)
  ○政令指定都市移行による財政への影響
  ○総務省協議において岡山市が求められた主な質問事項
  ○行政区の状況について(区割り、区名の決定等)
  ○平成20年12月17日総務委員会資料・・・考え方、組織数、機構図
  ○市民説明会資料(平成21年1月15日〜2月5日)
  ○政令指定都市移行に向けたスケジュール
            他 パンフレット等

3.感想
 政令指定都市移行手続きには、人口要件である50万人以上との地方自治法の定めがある以外には、特段の法的要件がない。これまで慣例として人口100万人以上とされていたものが、合併特例により70万人上で指定都市への移行が先例として実現したことから、指定都市制度を利用してより自立した都市つくりを目指すことが可能となった。
 手続きに法的な定めがないことから、岡山市も先例市である浜松市、静岡市、堺市、新潟市の移行手続きの状況を都度調査し先例になぞって手続きを進めたようだ。
 岡山市は、平成17年に2町、平成19年に2町を吸収合併し政令市を目指した。
 県からの移譲事務は、1387項目。県単独事業は69事業。法令移譲事務の移譲に伴う確認事項としては、児童自立支援施設に関する事務を県の事業とする中で、  市が応分の負担をすること。国県道整備費などの県債償還金は、188億円で、10年間の償還予定。県との協議では、当初県の提示額による交渉から始まったが、先例に倣い過去7年間分を対象として決着した。内容の明細と共に関係書類の確認要望に対して最終的に県は書類の開示を行ったとのことだった。また、都市基盤河川改修事業で整備を進めている一級河川3本の管理事務も移譲を受けた。
 県との基本協定書は平成19年12月に締結。岡山市議会の政令市移行実現への意見書は同月基本協定書の締結の前に議決している。県議会の意見書が平成20年3月に議決された後、総務大臣への移行要望は9月に行われた。
 総務省との接触は、総務大臣への要望までは正式なものではなく国への情報提供扱いとなる。また、総務省との協議は平成20年8月に終了した。先例では、10月中頃から末に政令の閣議決定がなされているが、岡山市の政令は10月10日の閣議決定となった。
総務省との協議の中での主な質問事項は、以下の通り。 
・政令指定都市移行の目的
@ 政令指定都市という行政手段を選択した理由
A 政令指定都市移行後に岡山市が目指すもの
B 住民への説明の方法、どのように周知し理解を得たか
・政令指定都市移行のための組織とその取り組み
@ 庁内組織
A 議会の対応
B その他組織(住民・地元企業等で構成する組織)
・権限委譲協議について
@ 移譲される業務:法廷委任、通知・要綱、県単独
A 国・県道に関する県債償還金の移譲額の決定方法について
B 宝くじの販売収益金の配分率の決定方法について
C 県からの人的支援について
派遣・採用について
市職員の研修について
・政令指定都市としての組織
@ 市役所に集中させる業務、市役所に新設予定の組織
A 区割りの考え方と区割り決定までの過程について
B 区役所に与える権限(人事・予算に関すること)
・政令指定都市移行の予算への影響額(見込み)
   21年度予算ベースでの影響額の見込み

 この中で、岡山市では人口要件(流動人口推計で70万人をクリア―)、交通結節点としての都市機能、地域の発展への貢献の表現方法、行革への課題等について質問があったそうだ。また職員の待遇面については、国からの具体的な指示は無いが説明が必要とのことだった。財政シュミレーションでは、行政水準向上分をどう見るのかも検討された。

 政令指定都市移行に関する財政面では、歳出については、県より移譲を受ける事務の執行経費を県の情報提供による資料から算出した額が239億円、歳入については移譲事務の受託財源により支出増とはならないとの説明だった。特に、歳出への危険な使い方がなければ問題ないとの見解だった。

 移行前の1年に必要な予算措置については、以下について準備が必要とのことだった。
・システム改修費
・広報費
・職員の時間外費用(移行前後2年間)
・オブザーバーの旅費等

 区役所設置については、区長を局長級とし、移行時の停滞を防止するためにスピード処理促進担当を設けた。予算については、本庁扱いで区に権限の移譲はないそうだ。

 市民への説明は、政令の閣議決定がないと確実な条件が確定できないため、市民説明会は平成21年1月15日〜2月5日まで、中学校区毎に36か所で実施された。
説明内容は、以下の通り。
・平成21年度の組織の主な業務
・本庁、区役所、支所、地域センター等で取り扱う主な業務
・政令指定都市移行に伴い、窓口が変わる主なもの
・福祉事務所や消防署等の名称や管轄区域が変更するもの
・権限移譲などによる政令指定都市移行に伴うメリット
・区名が入り、住所表示が変更になることに伴い必要となる手続き ほか
 
担当の大月課長さんから移行経過について詳しくお話を聞くことが出来た。本市の移行準備が充足するよう生かしていきたい。


 
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相模原市議会3月定例会代表質問

2009-03-02

 3月定例会が、2月21日の市長施政方針演説及び提案説明により、平成21年度予算を始めとした新年度予算が提出された。
 本市は、一般会計において、対前年比で、2.1%増の積極予算を編成した。
 2月27日及び3月2日の両日、今議会に上程された議案に対する各会派の代表質問が行われた。
 「相模原市議会 創史会」は、会派結成後初めての代表質問を行った。私が担当する中で、厳しい経済、財政状況の渦中にあって、市民に身近な基礎的自治体として、こういう時期だからこそ、市民の不安を払拭し、暮らしを支え、市民と共に明るい将来に向けての知恵を絞らなければならないとの視点から、喫緊の課題や、将来の計画について、加山市長の見解伺った。

[登壇質問および市長の答弁]

1.政令指定都市移行について
(1)政令指定都市移行の具体的メリットについて、積極的な広報を。
 これまでの市の広報について、市民の視点から、政令指定都市移行のメリットが見えにくいとの指摘がある。広報紙の「政令指定都市特集号」の発行回数を増やし、市民にとって身近な例を取り上げて移行のメリットを具体的に説明する必要があるが、市長の見解は。

(市長答弁)
政令指定都市移行に伴う広報については、市民の皆様の視点に立って分かりやすくお伝えし、ご理解をいただくことは、大変重要であると考えております。
これまでも、政令指定都市制度を活用することにより可能となる都市づくりの考え方や、保健福祉分野における専門性の高い行政サービスの提供など、期待できる効果について、随時、お知らせしてきました。
今後は、特に市民生活にかかわりの深い区役所及び本庁出先機関で新たに提供する行政サービスの内容や、各区の特性を活かした市民協働によるまちづくりの仕組みなどにつきまして、通常の広報紙への掲載に加え、号外を発行するほか、パンフレット、市ホームページ、推進市民協議会の活動など、さまざまな機会を通じて、適切に情報提供したい。

(2)市民の財政不安への解消について
 市民の中には、政令指定都市への移行によって市の財政が破綻したり、市民への増税を心配する声がある。市として、既存の政令市との財政比較や、財政力指数の低下による交付税措置もふまえた見通しを市民に示し、市民の不安を払拭する努力が必要だが、市長の見解は。

(市長答弁)
市民の皆様の財政不安の解消については、財政収支にかかる説明内容について、市民の皆様の中で、異なる考え方や十分に理解が得られていない点があると認識している、市民税の増税などにつながるといったご心配の声があることも承知している。
市として、引き続き、めざす都市像、政令指定都市制度を活用する意義、また、行財政運営の効率化に向けた取り組み状況を含めた財政に関する情報提供や説明を行い、総合的な観点から政令指定都市移行について、市民理解を深めることが大変重要であると考えている。
提案にあった、既存の政令指定都市との財政指標等の比較や交付税制度などについては、こうした説明の中でお示しすることで、財政運営の仕組みについて、市民理解が深まると考えており、市民の皆様の財政不安の解消に向け、説明の方法にも工夫したい。

(3)区役所、総合事務所、出張所の具体的機能の提示について
 区役所や総合事務所、出張所の機能を高めることが、政令指定都市に移行後の市民の諸手続きの利便性向上や、地域のまちづくりへの協働の視点から最も重要なポイントである。
 区役所の所掌事務の他、これまでの出張所、総合事務所の事務がどのようにかわるのか、新旧対照表を早期に作成し、市民に配布すべきだが、市長の見解は。

(市長答弁)
政令指定都市移行に伴う本庁や区役所等の組織については、現在、検討を進めている。
区役所の詳細な所掌事務や出張所、総合事務所の取扱い事務については、適切な時期に、広報紙や市ホームページなどにより、市民にわかりやすく、お知らせしていく。

(4)総合事務所、出張所の職員体制について
 行政改革の一層の推進を図る上で、職員数の抑制は必要だが、市民に一番身近な出張所や総合事務所の職員数激減はサービス低下に繋がる。相当の期間、職員数の激変を避け、政令指定都市移行後の状況を検証した上で見直しを図る必要があるが、市長の見解は。

(市長答弁)
窓口業務や福祉に関する相談業務などについては、現行のサービスを低下させないことが、重要と考えている。
旧相模原市域の出張所並びに、総合事務所に設置している地域自治区事務所及び市民課については、「まちづくりセンター」と改称し、「地域政策担当」、「地域活力推進員」、「地域福祉推進員」、「窓口サービス専門員」を新たに配置し、区域内のまちづくり支援を行うとともに、市民に身近で基礎的な窓口業務を行い、適切な行政サービスが提供できる体制となるよう検討している。
一方で、総合事務所における経済、環境、教育など区の中で総合的に取組むことにより効果的、効率的となる事務事業については、集約していくことが必要であると考えている。
 政令指定都市移行後の総合事務所の組織や職員体制については、このような考え方を基本に津久井地域の特性や利便性の確保について考慮した中で、見直しを進めている。
(5)国直轄事業負担金の廃止を各政党に要望すべき
 政令指定都市への移行にあたって新たに財政負担が発生する国直轄事業負担金について、本市ではさがみ縦貫道路建設事業に係る負担金が発生する。本年9月までに衆議院議員の総選挙が実施されるが、この時期を捉えて、各政党に対して総選挙のマニフェストに国直轄事業負担金の廃止を盛り込むよう市長として強く要望すべきだが、見解は。

(市長答弁)
直轄事業負担金については、道路法第50条により、国が直接行う事業について、地方自治体が経費の一部を負担するもので現在、全国知事会、指定都市市長会等において整備や維持管理に係る負担金の廃止や、事業実施に際しての事前協議制度の導入などについて、要望を行っていることは承知している。
 本市としては、現在、中核市で、直轄負担金を求められている状況ではないので、今後、機会を捉えて、負担金の廃止など制度改正について、要望していく。

2.行財政改革について

(1)さがみはら都市経営ビジョン「アクションプラン」の評価と見解
都市経営ビジョン「アクションプラン」の目標年次が平成22年度で終了する。本年度で6ヵ年計画の内4ヵ年が終了するが、これまでの取り組みにおける、市長の総合評価と見解は。

(市長答弁)
アクションプランは、平成17年度から平成22年度までの6年間を計画期間としており、本年度が4年目です。
平成19年度までの3年間の取組み結果は、プランに掲げた取組み項目85項目のうち、52項目が目標を達成しており、達成率は、61.2パーセントです。
評価としては、市債発行額の抑制や国民健康保険会計の健全化を進めるとともに、指定管理者制度の導入や公立保育所の民営化など、民間活力の積極的活用が図られ、一定の成果をあげられたものと考えている。


(2)アクションプランの改善効果と未達成項目への取り組み方針
これまで4ヵ年における改善効果額と数値目標のある項目の達成状況は。また、C評価(達成目標が達成されていない取り組み項目)の具体的項目と達成されなかった要因、そして今後の取り組みについての市長の方針は。

(市長答弁)
次に、アクションプランの改善効果についてですが、平成17年度から平成19年度までの3年間の取組みによる改善効果額は、約48億円です。
また、プランに具体的な数値目標を持っている項目の達成状況でますが、市債行額については、3年間の発行額を480億円以内としていたが、発行額411億4,600万円で目標を達成し、公債費負担比率につきましても目標を達成した。
税等の収納率については、プランに掲げる4項目のうち、市税、国民健康保険税、住宅使用料が目標を達成しましたが、保育料については、目標98.8パーセントのところ、97.3パーセントで目標達成に至りませんでした。
次に、目標が達成できていない取組み項目ですが、アクションプランに掲載の85項目のうち、17項目あって、主なものとしては、情報処理システム関連業務の民間委託化や収納業務の一元化、施設使用料やサービス対価としての新たな受益者負担の導入・拡大などです。
達成できなかった理由ですが、各業務の民間委託化については、導入後の経費面のメリットが明らかになっていないこと、新たな受益者負担の導入につきましては、市民の理解を得るのに十分な期間を必要とするため、計画どおりに進めることが困難であることなどがあげられる。
今後の取り組みについては、現在、未達成となっている取組み項目などについて、その原因や達成状況などの評価・検証を進めており、平成21年度中を目途にアクションプランの見直しを行い、さらなる行政改革の推進に取り組んでいきたいと考えている。

(3)新・都市経営ビジョンの策定にあたって
都市経営ビジョン・アクションプランは平成22年度からスタートする総合計画に合わせて見直しに着手していると承知しているが、「都市を経営する」という理念においては、行政改革の視点も大切であるが、一方将来まで安定した行財政改革が行えるための財源確保策の検討も重要であると思う。見直しにあたっての市長の考えを伺う。

(市長答弁)
アクションプランの見直しについては、「都市経営」を推進するためには、常に事務事業を見直し、市自らが身を切る行政改革が、必須であると考えている。
しかしながら、経費の削減や事業の見直しとともに都市を成長させるという視点から、自主財源の確保に向けた取組みも非常に重要であることから、アクションプランの見直しにあたっては、将来まで安定した行財政運営を行うための財源確保策、例えば、企業誘致や定住人口の増加などにつながる先行投資的な取組みについても検討・充実してまいきたいと考えている。

3.リニア中央新幹線について

(1)リニア新駅誘致における効果比較の調査機関への委託
従来、リニア中央新幹線の相模原市内における駅誘致は、一般的に橋本駅周辺と考えられてきた。先般、相模原駅周辺の地区自治会連合会から、相模原駅への新駅誘致要望書が出されたが、市内における誘致合戦が激しくなることは好ましくない。したがって、双方のメリットやデメリットについて、費用対効果を含めて外部調査機関に調査委託し、その結果を受けて市として冷静かつ早期に、新駅の位置を判断すべきと考えるが、市長の見解は。

(市長答弁)
リニア中央新幹線については、現在、JR東海等が「全国新幹線鉄道整備法」に基づき調査を行っているところです。
 この調査には、「需要量に対する供給輸送力」、「建設費用」などのほか、地元調整も含まれており、本市についても、今後、神奈川県やJR東海との調整が行われるものと考えている。
 このため、この協議を通して県やJR東海の考えを伺いながら、本市としての考えも示し、「整備計画」に本市域への駅設置が明確に位置づけられるよう積極的な取り組みを進めていきたい。
 また、リニアの駅設置に伴う各種調査についても、時宜をとらえて実施していきたいと考えている。

(2)リニア新駅周辺まちづくり計画の新総合計画への位置付け
平成22年度から新たにスタートする新総合計画は、リニア新幹線新駅を見据えて、同駅周辺のまちづくり計画を位置付ける必要があると考える。現在策定を進めている新総合計画において、同駅と周辺のまちづくりをどのように反映した計画とするのか、市長の見解を。

(市長答弁)
新しい総合計画におけるリニア中央新幹線駅の位置づけについては、首都圏南西部の広域交流拠点都市を目指す中で、リニア中央新幹線の駅設置は、本市の広域的な交通機能を高めるための重要な手段であると認識している。
このため、新しい総合計画の策定に当たっては、リニア中央新幹線駅の誘致とあわせ、高次都市機能の集積を促進し、周辺都市からの求心性を高める都市づくりとともに、小田急多摩線の延伸やJR相模線の複線化の促進などを位置づけ、広域交流拠点都市にふさわしいまちづくりを進めていきたいと考えている。
4.議案第4号 平成21年度一般会計予算について

(1)予算編成方針について
  平成21年度の当初予算編成にあたって、市長が特に指示し、また留意した事項は。

(市長答弁)
本市の経営指針である『さがみはら都市経営ビジョン』を踏まえ、『新世紀さがみはらプラン』の着実な推進や、『新しい総合計画』で定めた都市像の実現に向け取り組むとともに、政令指定都市への移行を見据えた都市力の強化に視点をおいた予算編成を行ったものだ。
 また、昨今の経済情勢により、法人市民税を中心とした市税等の減収が見込まれるとともに、扶助費などの経常的経費が増加するなど、厳しい財政運営が求められている中において、医療・福祉や子育て環境の充実など、市民生活にもしっかりと軸足を置いた予算編成を行うとともに、緊急経済対策に関連する経費として、中小企業景気対策事業や緊急雇用創出事業など、約54億円を計上した。

(2)緊急経済対策の継続について
 本年1月に緊急経済対策を実施し、平成21年度当初予算においても計上された。来年度上半期が企業にとって重要な山場となるが、景気が改善されない場合、さらなる緊急経済対策の必要性と、新たな対策(未実施分野)の可能性について、市長の見解を。
 併せて、21年度予算に計上された事業は1日でも早い発注を行うべきと考えるが、市長の見解は。

(市長答弁)
本年1月8日に「相模原市緊急経済対策本部」を設置し、公共事業の前倒し発注、緊急雇用対策の実施、中小企業の経営安定化に向けた融資枠の拡大など、約7億3,000万円の補正予算を伴った第1次緊急経済対策を実施した。
なお、今後の経済・雇用情勢を考慮すると、市民生活の安定確保や、中小事業者の経営安定支援などの第2次緊急経済対策が必要であると考えていて、国の第2次補正予算への取り組みを進めるとともに、緊急雇用対策事業の拡充や、市融資制度における金利負担の軽減などを実施していきたい。
今後とも国の追加経済対策等の動向を踏まえ、全組織を挙げて、雇用対策や中小企業の支援などに取り組むほか、商工会議所等の産業支援機関と連携しながら、本市の実情に即した有効な手段を速やかに講じていきたい。 
 また、公共事業の発注については、現下の厳しい経済情勢を考慮し、可能な限りの早期発注に努めてまいりたい。
(3)市の事務事業における新たな雇用の創出
 1月の緊急経済対策において雇用対策を実施したが、雇用創出面での実績及び検証結果を伺う。また、市の施策を実施して行く上では、非正規雇用だけでなく、正規雇用の創出も大切と考えられるが、市の雇用創出に対する考え方と、それがどのように平成21年度予算に反映されているのか伺う。

(市長答弁)
本年1月から実施しております第1次緊急経済対策における雇用創出事業としては、職を失った非正規労働者の雇用対策として市の非常勤職員と民間企業等のパート勤務者100名の募集枠について、ハローワークを通して求人を行い、現在、非常勤職員など28名の採用が決定した。
 今回の雇用対策については、雇用情勢の悪化に伴い、3月末まで緊急的に実施したもので、求職者の多くは、安定雇用を希望していることから、今後は緊急的・一時的な雇用対策だけではなく、安定的・継続的な雇用の創出に取り組むことも必要であると考えている。
このため、国の交付金事業である「ふるさと雇用再生特別交付金」に基づく事業を、できるだけ早い時期に、平成21年度補正予算を措置し、対応していきたい。
また、安定就労につながる各種の資格取得や職業能力の開発などについても、商工会議所等が実施している「ジョブ・カード制度」や、国・県が実施している資格取得や職業訓練講座などと連携し、就労支援に努めるとともに、本市においても、資格取得などの支援について検討していきたい。

(4)21年度予算ベースにおける財政健全化指標の予測
 21年度当初予算をベースにした財政健全化法における健全化判断比率(4指標)の予測数値を伺う。また、平成21年度の財政力指数の見込みについて伺う。

(市長答弁)
健全化判断比率および財政力指数の見込みについては、健全化判断比率4指標のうち、実質公債費比率は約5パーセント、将来負担比率は約38パーセントで、平成19年度決算に基づく4.8パーセントおよび33.1パーセントをやや上回る見込みですが、引き続き、健全な財政状況を維持している。
 また、財政力指数については、約1.07で、平成20年度の1.073をやや下回る見込みです。

*議会ネット録画中継で、再質問のやり取りもご確認下さい。(相模原市議会で検索)

 
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第36回さがみはら市民桜まつり  4月4・5日

2009-04-06

 市民桜まつりに桜の花が満開となることは珍しい。例年、市民桜まつりの時期には、既に桜の花吹雪や葉桜が目立つことが多かった。今年の市民桜まつりは、両日共に穏やかな日和となり、絶好の桜見物となったことから、延べ42万人の人出を記録した。
 4日は、午前9時から相模原災害ボランティアネットワークの模擬店開店準備。午後は、1時半から行われた開会式へ参加した後、各出店を激励に歩いたが、私の出身の山形県の県人会のお店では、例年通り名物の玉こんにゃくが評判で盛況だった。その後災害ボランティアネットワークの模擬店で、うどんやフランクフルトを手伝いをした。通路は人の波が途切れない状況で、好調な販売が続き、翌日分も完売してしまった。
 6日は、朝から災害ボランティアネットワークの開店準備。10時からは、神輿連の麻溝台睦会が今年始めて単独での神輿パレードに参加をするため、出発の激励に伺った。地元相模台地区の夏まつりに以前参加ができる様に手配のお手伝いをしたことがあるが、一昨年前から夏まつりが開催されていない状況が続き、参加する機会を減らすこととなり、神輿連には申し訳なく思っていた。
 昨年、市民桜まつりへの参加手順等を実行委員会に確認をさせていただき、参加への道案内ができたことから、今回の参加となった。出発に先立って挨拶をさせていただいたが、私自身ほんとうに嬉しく感慨深いものがあった。
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麻溝台睦会の雄姿
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誇らし気な「麻溝台」の半纏の染抜き
今年の神輿は、地元の方が13年かけて手作りした飾り金具も見事な神輿を好意で提供していただき、新しい神輿で始めての市民桜まつり参加と言うおめでたいことが重なった。私は、桜のアーチの中を勇壮に進む神輿を拍手で見送った。
 その後、昼を跨いで災害ボランティアのうどん販売の手伝いをしながら、午後2時から行われた、山形県人会の花笠音頭のパレードに参加させていただいた。スタートの予定時間が早まった為、少し遅れての参加となったが、山形県人会の佐藤県人会会長、本間顧問、大沢市議、大槻の四名が先頭を歩いてのパレードとなった。
 その後、模擬店の片付けを手伝ってから、地元の花見に参加させていただいて帰宅した。
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新しい神輿の前で、麻溝台睦会前会長の林さんと
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災害ボランティアネットワーク模擬店前の混雑
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模擬店での活動風景

 
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定額給付金の詐欺にご用心!!

2009-04-23

 振り込め詐欺は、お年寄りを狙い、老後の生活費をかすめ取るという実に巧妙卑劣な犯罪であり、高齢な被害者の心情を察すると憤りを覚えるのは私ばかりではないと思います。
 振り込め詐欺の手口が益々巧妙化する中で、今回の定額給付金の支給にも詐欺グループの魔の手は、相模原にも着実に伸びています。
 定額給付金の支給手続きを装う不審な電話が、各地で報告されています。市職員を名乗り、「定額給付の案内を送ったが、手続きがされていないので通帳とキャッシュカードを持って、ATMに行くよう指示した」事例や、市内でも、「給付金の振込み口座を聞き出す」事例が確認されています。
 市民の皆様には、呉々も騙されることの無いようにご注意下さい。不審に思ったらすぐに警察に連絡して下さい。
 様々な犯罪が頻出する現代において、地域では、ひったくりや子ども達の安全確保に向けた、地域の防犯パトロールや児童見守り活動が熱心に続けられています。ひとり一人が何時被害者になるかわからないという防犯意識を持つことと、地域が連携できる顔の見える人間関係づくりが大切です。

●定額給付金・子育て応援特別手当の給付申請書の受付が5月1日から始まります。
○申請書の発送は、4月30日から。
○給付開始は、5月18日から。(口座振込の場合)

●定額給付金の支給を装った不審電話にご注意下さい。
 市では、「振り込め詐欺」などの被害に遭わないように、次の注意を広報しています。
 1 市から電話で直接連絡することはありません。
 2 ATMに行くよう指示することはありません。
 3 キャッシュカードを預かったり、暗証番号を聞くことはありません。

●「定額給付金」お問い合わせダイヤル 042−750−7788
 年中無休 受付時間 午前8時30分から午後6時まで
 制度の概要や給付対象者の要件など定額給付金・子育て応援特別手当に」関するお問い合わせにご利用下さい。

*詳しい内容は、4月20日発行の「広報さがみはら」号外に記載されています。
 
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朝の光景

2009-05-11

 朝のウォーキングを花粉症の時期で辛いことを理由にさぼっていた。このところ気候も良くなったため、時間的な都合も付けられる日を選んで再開した。今朝は朝5時に家を出て1時間ほど歩いてみた。兼ねてから歩いているお決まりのコースには、以前からごみが散乱している通りがあり、ボランティアで行っている「ごみ拾い安全パトロール」でも仲間とゴミを整理したこともある通りだ。
 今朝は、いつもごみが散乱している通りにゴミがない。先へ進むと、スーパーのレジ袋を2つ持った女性がゴミを分別しながらレジ袋に拾って歩いていた。ウォーキング姿の女性の手には、大きめのレジ袋には燃えるゴミ、小さめの袋には缶類が入っていた。朝のウォーキングのときは、ゴミを見ても片目で通り過ぎる私としては、自分の行動と比較して心苦しい感じはあったものの、その女性の行動がうれしくて「ありがとうございます」とお礼を言った。
 すると、その女性は、「お礼されることはありません。自分のためにやっているのですから」と当たり前のように答えられてしまった。この方もウォーキングコースに散乱するゴミには我慢が出来なかったのだろうか。ゴミを捨てる人には解らないゴミを拾う人の感情を自分も理解できることに少し嬉しくなった。明日からはポケットにレジ袋を!こんな人が増えると拾う量はわずかとなるが、嬉しい気持ちを抱く人は大勢になる。良い汗をかいた。
 
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新型インフルエンザ日本上陸

2009-05-11

 新型インフルエンザが国内で確認された。厚生労働大臣のコメントにも「水際作戦は限界」とあり、今後は国内での感染拡大に向けた対策が重要となる。
 これまでのインフルエンザは、過去大流行した既成タイプのためワクチンの準備や症状、治療についても情報の蓄積ができていた。大きな懸念は、昨今その強毒性と死亡率の高さから危険性を指摘されていた鳥インフルエンザだった。養鶏施設内の鳥の全処分や白い消毒薬剤が噴霧された光景は、記憶に新しい。
 豚を介して発生した新型インフルエンザは、弱毒性ということで米国では一時の危機管理体制からは若干緩やかな対応となっているとの報道もある。若年層に偏った感染状況など解明されていないことも多い中で、尚予断を許さない状況であることには間違いない。国では正しい情報を随時提供するので落ち着いた対応をするよう呼び掛けている。しかしながら危険を感じる意識は人其々の感もあり、マスクが大量に売れた割には掛けている人は最近減っているように感じる。
 自己防衛が原則だが、行政には正しい情報を的確に発信することで、危機意識を持つ方にも危機意識を持たない人にも感染拡大に効果が上がる施策を望むところだ。
 マスクに加えて、手洗いやうがいといった当り前のことが効果を上げるとされている。子供のころから手洗いやうがいを躾けられても中々実行されていないことでもある。具体的な対策を地道に誘導する行政施策を望むと共に、各自の自覚に基づいた行動が、強制されないでもできる大人の日本人の行動に期待する。
 
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小田急相模原駅北口再開発事業

2009-05-13

 小田急相模原駅北口再開発事業は、「ラクアルおださが」としてA地区の再開発ビルが完成し、既に利用に供されている。バスロータリーなどの交通導線が整理された結果、広々とした空間を得て、人と車が交錯する以前の混乱した駅前の状況からは隔世の感がある。今後は、樹木の植え込みによる緑化が進むことを聞いている。地下にある公共自動車駐車場は、建設コストと利用率のバランスについて議論があったものだが、これまでの利用実績は微増とはなっているものの、地下2階に比べ地下3階の利用はほんの僅かに留まっている。周辺の民間時間貸し駐車場の状況からは、公共自動車駐車場にはまだまだ改善の必要がある。利用料金への時間の細分化や料金についての検討と合わせて、定期利用の拡大など利用率向上に向けた新たな方策を考えることや、再開発地域への集客に向けて、地下駐車場の臨時的な目的外利用などを研究していく可能性を探る必要を感じている。地域の活性化や商業の振興対策に向けて地域資源である再開発施設を最大限に利用する必要がある。
 さて、B地区の再開発は平成19年12月の都市計画決定を経て、今年4月に神奈川県に対して組合設立の認可申請が行われた。市では県からの依頼を受けて5月7日から同14日まで事業計画の縦覧を予定していた。しかし、再開発ビルの保留床(住居スペース)を一括して取得予定となっていた参加組合員である株式会社コスモイニシアが、特定認証紛争解決手続(事業再生ADR手続)を4月17日に開始したことが4月27日に同社から発表された。県及び市は協議の結果、同社の事業再生見通しが明確となった時点(今年7月予定)まで、事業計画の縦覧を延期することとした。
 同社は住居保留床のすべてを取得予定していることから、同社の事業再生の動向は計画に大きく影響すると思われる。市および開発組合には、同社の状況、情報を収集と共に信頼性の見極めを行うとともに、今後は他社の参入を早急に具体化するなど、住居保留床の確実な整理に向けた行動を起こすことが必要と考える。
 小田急相模原駅北口再開発事業は、A地区とB地区一体的な整備が求められていることから、今回の事態による影響が出ない方策を関係者にお願いしたい。
 
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市議会議長に求めるもの

2009-05-14

 相模原市議会5月臨時会が5月20日に予定されている。5月臨時会は、議会内の議員の役割分担を決める議会でもある。相模原市議会議長の任期は、現在のところ2年が通例となっていることから、正副議長は今年度改選されることとなる見通しだ。13日より議会運営委員会で審議される。
 市議会議長は、市長と議会という2元代表制を柱とする民主主義の一翼を担う代表者である。市議会の在り方についてその方向性を示すこともできる要職である。地方議会の在り方が取り沙汰される中で、地方議会の運営には特色ある取り組みを見せているところもある。
 私は、議会は市民から見てわかりやすいものであるべきと考えている。そのためには、市議会議長がリーダーシップを有効に発揮して、より市民から理解される仕組みを工夫することが重要であると考える。
 私の所属する創史会では、会派の設立の理由に議会改革をめざすことを挙げている。本会議での質問と回答がかみ合わなければ、市民には解りずらいことから、一問一答制の導入を図るなど具体的な対応を望むものである。
 このような考えから、私は議長の選任にあたっては、対象者がどのような考えを持っているのかを確認し、議会改革に前向きな方を選びたい。対象者がいなければ会派からの選出をめざす。新しい議長がどのように選ばれたのか市民から見えることも重要である。
 
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政令指定都市移行に向けた取り組み 5月14日

2009-05-14

 相模原市の政令指定都市移行の取り組みについて、移行最終年度となる今年度の主な年間予定が発表された。市で取り組む主なものは、国及び関係機関との調整、区政準備関係、市民への広報、庁内推進体制等となるが、市民にみじかに関係するものとして、市民への広報と庁内推進体制等に注目したい。
 庁内推進体制等には、@本庁・区役所などの組織や職員配置および事務分担 A区制導入に伴う、区長の権限や区執行予算 B市民意見反映の仕組みづくり(まちづくり会議・区民会議) C区役所の施設整備 D情報システムの改修 などが課題となり、市では準備を具体的に推進することとなる。
 市民への広報については、先の1月臨時会の討論や3月定例会の代表質問においても会派(創史会)の見解として、政令指定都市移行への一部の市民不安の払拭のための市民説明会の開催や、広報の号外による説明資料の配布などを指摘してきた。市では、6月に市民説明会の開催(市民理解の促進)、10月に移行決定後のPR活動、1月の広報紙号外(市民サービスの変更や市民生活への影響等の説明)、2月には1月の広報号外の内容についての市民説明会の開催を予定している。創史会としては、今後の財政見通しや制度の変更による市民への影響について具体的かつ速やかな説明の機会の確保を求めてきた。
 今回の市民説明会は、6月13日〜24日まで市内4会場で開催されるが、内容は、@政令指定都市移行の意義、本市がめざす都市づくり A移行後の財政見通し B移譲事務の実施や区制施行による市民生活への影響 となるようだが、これまでの経緯を踏まえて、多くの市民参加により市民理解の向上にむけた機会となるよう期待する。
 
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市議会6月定例会報告

2009-07-02

 市議会6月定例会は、5月29日から6月30日までの33日間で開催された。提出された案件は、議案7件、議提議案3件、陳情10件、報告3件、監査報告9件。

●DV被害者等に対する「特別応援給付金」の支給のための補正予算(400万円)を可決。
 「定額給付金」、「子育て応援特別手当」の受給対象者でありながら、配偶者からの暴力から逃れるために世帯主と別居し、追跡の恐れから住民基本台帳の移動手続きを行うことのできなかったDV被害者とその同伴者を対象に、緊急生活支援として特別応援給付金を支給するもの。(金額は主制度と同様)
●A区の区名を北区とする陳情を否決。
 本市の政令指定都市移行に伴う区制導入について、A区に位置する橋本地区の団体から、区名を北区とする陳情が提出された。区名については、行政区画審議会からA区を緑区とする答申が既に出されている。旧市では橋本地区は北に位置し、公共施設にも北○○と命名されているものが多い。
 しかしながら、津久井地域との合併による新市一体化の中で、区名については、市民からの区名募集、区名アンケートによる市民の意向と、今後の市政を勘案しての行政区画審議会からの答申であったと私は重く受け止め、答申が妥当と考える。様々な意見があることを承知しているが、私は、A区の区名を北区とする陳情には賛成できなかった。

議案、陳情等は、以下の通り。

◇議案第65号(相模大野西側地区および田名清水原赤坂地区の地区整備計画区域での建築物の制限を定めるもの)
◇議案第66号(グリーンホール相模大野の空気調和設備改修工事の工事請負契約の締結について)
◇議案第67号(公共下水道境川第28バイパス雨水幹線整備工事1工区の工事請負契約の締結について)
◇議案第68号(公共下水道溝上大野台雨水幹線整備工事1工区の工事請負契約の締結について)
◇議案第69号(消防車の消火活動中の物損事故における損害賠償額の決定について)
◇議案第70号(平成21年度相模原市一般会計補正予算第2号 DV被害者等に対する「特別応援給付金」の支給について)
◇議案第71号(平成21年度に支給する市一般職の職員の期末手当等および市長等特別職、議員等の期末手当の一部を凍結するための規定の追加について)
◇陳情7〜10(A区の区名を北区とするもの)
◇陳情11(寄付道路に関する経費の市負担について)
◇陳情12(肝炎対策のための基本法の制定を求める意見書の提出をもとめるもの)
◇陳情13(物価に見合う年金の引き上げを求めるもの)
◇陳情14(高齢者のバス利用補助制度の実施を求めるもの)
◇陳情16(相模原市の政令指定都市の実現に関する意見書の撤回を求めるもの)
◇陳情17(2009年度の神奈川県最低賃金の諮問・改定について、国へ意見書の提出を求めるもの)
◇議提議案4(基地対策予算の増額を求める意見書)
◇議提議案5(肝炎対策のための基本法制定を求める意見書)
◇議提議案6(神奈川県最低賃金改定等に関する意見書)
以上、採決は5月29日および6月30日に行われた。(詳細は、議会だより参照)

委員会審査(総務委員会)
 私は、今年度総務委員会所属。今議会に提案された議案等の内、総務委員会へ付託されたものは、議案第66号および69号の2件。
 議案第66号では、グリーンホール相模大野の改修工事の全体像、環境対策への配慮と共に、工事期間中の市民の利便性の確保策や入札制度の透明性確保策などが質疑された。
 議案第69号では、事故の経緯(消防車が消火活動に入る際に、サイドブレーキを掛けたものの、オートマシフトをドライブにしたままポンプを作動したため、回転数が上がり車両が前進し鶏舎にぶつかり被害を発生させた)、基本的な作業手順や安全管理体制が問われ、具体的な改善策と共に、消防行政全般の管理体制が質疑された。

 
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市議会6月定例会一般質問

2009-07-03

 6月定例会において一般質問を行いました。今回は、防災対策(住宅耐震化の促進策・公共下水道の耐震化)・救急医療体制の充実策・バス利用環境の整備について本市の対策を質しました。以下、1問目の質問要旨と市長答弁です。
*本会議の様子をネット中継録画でご覧いただけます。(相模原市議会で検索)

1.防災対策の推進に向けて

(1)住宅耐震化の促進策について
 
ア 住宅耐震化の状況について
住宅・建物の耐震化が最大の防災対策という考えが確立している。しかし、市民の地震への関心は今一つ低く、また、昨今の経済状況から耐震化は思うように進んでいない状況が伺える。そこで、住宅耐震化に向けた市民相談や耐震診断の状況や耐震工事の件数、また補助の状況の推移など、最近の状況について伺う。

(市長)
 はじめに、住宅耐震化促進策についてでございますが、
 まず、住宅耐震化に向けた市民相談につきましては、窓口相談を常設する外、昨年度は専門家による建築物耐震巡回相談を市内各所で、14回実施いたしました。
 また、自治会等の要請に応じ、耐震巡回講座を9回開催いたしております。
 次に、耐震診断及び耐震改修工事の実施件数と補助の状況の推移についてでございますが、耐震診断の利用件数は平成17年度から平成20年度までの4年間で357件で、近年は減少傾向となっております。
また、耐震改修工事については、4年間で143件で、補助の状況は、補助率50%のところ、限定額の設定により実績は約29.4%の公費負担割合となっております。

イ 耐震改修補助対象建築物の拡大について
 昭和56年の建築基準法改正以前の住宅には、補助制度があるが、基準日以降に増築を行った住宅は、補助の対象外となっている。
そこで、補助の対象に加えるべきと考えるが見解を伺う。

(市長)
 次に、対象建築物の拡大についてでございますが、
 昭和56年6月1日以降に増築を行った住宅を補助対象とすることにつきましては、市民からのお問い合わせの中で、増築時に既存部分までは耐震改修を行っておらず、耐震性に不安を感じているとのご相談や、拡大の要望も多く寄せられており、現在検討を行っているところでございます。

ウ 補助制度の拡充による誘導策について
市では、耐震改修の推進に向けて、無料の簡易診断を実施し、詳細な耐震診断についても補助を行っている。社会状況の変化の中で耐震改修工事への取り組みが後退することが懸念される。
そこで、耐震診断および耐震改修工事への補助支援幅の拡充による市民の負担軽減と耐震工事の創出による経済効果を考えるべきと思慮するが見解を伺う。

(市長)
 次に、補助制度の拡充による誘導策についてでございますが、
 耐震化を進めるには、まず、耐震診断により、ご自宅の耐震性を把握していただくことが重要と考えており、耐震診断の促進に向けた補助割合の拡大について検討を行っているところでございます。
 また、耐震改修工事補助額の拡充につきましては、これまでの実績から補助限度額の引き上げが求められており、市民の費用負担の軽減を行うことで、耐震化の促進と併せ、地域経済の浮揚効果も図られることから、出来る限り速やかな対応が必要と考えております。

エ 高齢者世帯等に対する充実策について
高齢者や障害者は地震発生時に自力での避難が難しいことが想定される。
そこで、耐震改修補助金の加算による積極的な支援をすべきと考えるが見解を伺う。

(市長)
 次に、高齢者世帯等に対する充実策についてでございますが、
 高齢者や障害者等への支援を充実し、耐震化の優先度を高め、より耐震改修を行いやすくする取り組みにつきましても、検討を行っているところでございます。

オ 耐震改修促進税制について
大和市では、固定資産税の減額措置を設けて促進を図っている。
そこで、優遇税制の拡大が必要であると考えるが見解を伺う。

(市長)
 次に、耐震改修促進税制についてでございますが、
 現在、平成18年度改正された地方税法に基づき、昭和57年1月1日以前に建築された住宅の耐震改修工事を行った場合、一定期間、固定資産税の減額を行っているところでございます。
 耐震化をさらに促進するためにの新たな優遇税制につきましては、都市計画税も含め、改修補助等の耐震化促進策と一体的な取り組みを検討してまいりたいと考えております。


(2)公共下水道施設の防災対策について

ア 公共下水道施設の維持管理および更新について
 下水道管の耐用年数は概ね50年、本市の下水道管の総延長は2000キロを超えていると聞いている。
そこで、下水道管や施設の維持管理の状況と更新についての考え方や、計画について伺う。

(市長)
 本市の公共下水道は、市民生活の向上をはかることを目的に、昭和42年から事業を進め、初期の施設につきましては約40年が経過している状況である。
 下水道管の維持管理につきましては、現在、破損等に起因した修繕や必要に応じた布設替えなどによる更新を行っているところです。

イ 公共下水道の耐震化への考え方について
これまでの地震被害における下水道管の被害に起因する重大な影響から、国は下水道の耐震化を求めている。
そこで、本市の下水道の耐震化への考え方を伺う。

ウ 公共下水道の耐震化の状況と今後の計画について
また、本市の下水道施設の耐震化に向けた今後の進め方について伺う。

(市長)
 下水道施設は、地震等によって機能に支障をきたしますと、市民生活に大きな影響を及ぼすことから、耐震化に向けた取り組みが大変重要であると考えています。このことから、下水道管につきましては「下水道の地震対策マニュアル」に基づき、平成17年度から主要な下水道管とマンホールとの接続部について、耐震化を図っており、市内に7箇所設置しているポンプ場につきましては、本年度から上鶴間地区の深堀ポンプ場の耐震化工事に着手し、順次、他のポンプ場につきましても耐震化を進めてまいりたいと考えております。
 次に、今後の進め方についてでございますが、国土交通省の「下水道長寿命化支援制度」などを活用し、関連計画との整合を図りながら、防災拠点や緊急輸送路及び避難所周辺などの重要な箇所について、計画的な維持管理や更新と合わせ、耐震化に向け、取り組んでまいりたいと考えております。


2.救急搬送の効率化と充実に向けて

(1)救急車の適正利用に向けた対策について

ア 啓発活動について
平成20年中に搬送された26,222人のうち53.7%が軽傷者であり、中には救急車の正しくない利用と考えるものも含まれていると考える。
そこで、搬送者に占める不適正利用の割合や件数と共に、最近の傾向を伺う。
また、本市の救急車の適正な利用に向けた啓発活動などの取り組み状況を伺う。

(市長)
 次に、救急医療体制の充実についてでございます。
はじめに、救急車の不適正な利用状況でございますが、昨年実施いたしました5ヶ月間の実態調査では、緊急性がなく救急車を必要としないと思われるケースは、救急出場件数1万1,463件のうち、1,043件、約9%でございました。
 啓発活動につきましては、引き続き、広報紙や各種イベントの開催時など、あらゆる機会を捉えて、行ってまいります。

イ 不適正利用に向けた対策について
救急要請時の電話によるコールトリアージが、昨年から横浜でスタートした。東京消防庁では、搬送トリアージが行われている。
そこで、現場での搬送トリアージなど具体的な抑制策についての見解を伺う。

(市長)
 次に、不適正利用の抑制策につきましては、119番通報時や搬送時におけるトリアージがございますが、いずれも、医学的根拠における判断や医師による指導・助言体制の整備などの課題があり、今後、国の動向や他都市の状況を注視し検討してまいります。


(2)救急電話相談体制の整備について

 本市では、相模原救急医療情報センターが夜間や休日に、診療可能な医療機関の電話案内を行っている。
そこで、現状と課題について伺う。

救急電話相談は、県の小児救急電話相談事業や、東京都の、救急相談センターが業務を開始している。また、総務省では、市民の救急相談に応じる「救急安心センターモデル事業」を全国3箇所で試験導入している。又、札幌市では、産科・婦人科救急医療に2名の助産師を「情報オペレーター」として配置し、救急医療機関の受け入れ可能状況の情報集約と救急相談を行っている。
そこで、情報センターの機能の充実や、救急安心センターなどの新たな体制の整備について見解を伺う。

(市長)
 次に、相模原救急医療情報センターの現状と課題についてでございます。
当該情報センターにつきましては、急病患者に対して診療可能な医療機関の電話案内業務を市医師会に委託して行っており、いわゆる「医療相談」につきましては、実施していない状況にございます。
 また、現状でございますが、職員体制につきましては、平日の夜間は2名、休日の昼間は3名の体制を取っており、平成20年度から、当番案内状況を液晶モニターで表示する方法に変更し、案内業務を実施しております。
 案内件数につきましては、平成20年度は、全体で8万2,999件、1日平均では、夜間が162件、休日の昼間が282件の状況でございます。
 課題でございますが、平成19年5月に相模原市医療対策協議会より提言を受け、医療の専門知識を持った人材の確保や患者の状況によるトリアージの必要性などについて、ご意見をいただきました。
 今後、市といたしましては、専門職員による的確な案内業務に向け、医療関係団体や関係機関と連携し、検討を進めてまいりたいと考えております。


(3)救急医療情報システムの充実・改善について

 救急搬送の時間短縮に向けては、現場の救急隊員の活動時間の短縮と共に、受入医療機関の照会作業の効率化が必用であり、リアルタイムで医療機関の状況を救急隊が把握することが重要であると考える。このため、県では既に医療情報システムを整備したが実用性に大きな課題があると聞いている。
 そこで、県の医療情報システムの課題と状況について伺う。
また、仙台市では、救急隊が病院照会の状況を車内の端末から入力し、救急隊全体での情報の共有をはかり、搬送時間の短縮に効果を上げていると聞いている。
そこで、本市救急隊が独自で実効性ある病院照会サポートシステムの構築をはかる考え方への見解を伺う。

(市長)
 次に、救急医療情報システムの充実・改善についてでございますが、県が行っております救急医療情報システムにつきましては、医療機関における診療科目別の状況や空きベットの情報などがインターネットにより提供され、救急活動時に利用できるものとなっております。
 しかし、医療機関からのリアルタイムで更新がされていないことや現行のシステムでは、救急車内で利用ができないなどの課題があります。
 また、お尋ねの病院照会サポートシステムの構築につきましては、広域的な対応が必用なことから、県が救急医療情報システムの更新の中で導入を進めておりますので、本市におきましても、これに合わせ対応してまいります。

(4)救急医療情報の迅速性・正確性の確保について

 「避けられる死」や「避けられる後遺障害」を防ぐためには、傷病者の搬送照会を迅速かつ適切に行うことが必要である。このため、救急現場の画像情報、患者の健康情報、救急医療機関における医師の従事状況等を関係者間で共有できるよう、情報の一元化が望まれるところであるが本市の状況を伺う。
 また、港区では、一人暮らしの高齢者などが、急病等で病状等を説明できない状態や状況に置かれた場合の対策として、「救急医療情報キット」を導入している。民生委員さんが普及を進め、全国的にも導入が進んでいると聞いている。
そこで、導入についての見解を伺う。

(市長)
 次に、救急医療情報の迅速性・正確性の確保についてでございますが、本市における医療機関との情報連絡につきましては、傷病者の状態や受入れの依頼、医師からの指導・助言などを、携帯電話により実施しております。
 なお、画像での情報を医療機関に伝送するシステムにつきましては、現在、国におきまして検証を行っていると、承知しているところでございます。
 また、「救急情報キット」についてでございますが、現在、本市では、迅速な救急対応ができるよう、かかりつけ病院や連絡先などの情報を記載できる「きゅうきゅう安心カード」や、ひとり暮らし高齢者等が、急病や災害時の緊急時に、通報装置を使って自動的に119番通報ができる「緊急通報サービス」を導入しておりますことから、それぞれの制度の利点や課題などについて研究を進めてまいりたいと考えております。

(5)新たな救急医療体制の整備について

 本市の救急医療体制は、初期救急、二次救急、三次救急と、機能分担による体制に加え、二次救急体制の補完として、循環器系及び消化器系の疾患別医療体制が、また、本年4月からは産婦人科の救急医療体制が導入されている。
今後の救急医療の需要を見据え、充実策についての見解を伺う。

(市長)
次に、新たな救急医療体制の整備についてでございます。
本市の救急医療体制につきましては、相模原市医療対策協議会から提言を受け、循環器系及び消化器系の疾患別医療体制と、産婦人科の救急医療体制を導入いたしました。
また、精神科の救急医療体制についても、導入に向けて検討しているところでございます。
こうした中、疾患別救急医療体制において課題となっている「脳梗塞」や「くも膜下出血」など短時間で処置が必要な脳神経系救急患者に対する救急医療体制について、現在、当該協議会に専門的な小委員会を設置し、その実施に向け、検討を進めているところでございます。
本市といたしましては、その状況を見ながら、今後、新たな救急医療体制の導入に向けて、検討してまいりたいと考えております。


3.お年寄りにもやさしいバス停環境の整備に向けて

(1)バス停のバリアフリー化と効率的なバス乗降方式について

駅周辺やバスステーションのバリアフリー化が進む中で、その端緒となるバス停の改良は高齢化の進捗という側面からも早急な改善が求められる。
そこで、バス利用者の利便性の向上と乗降時間の短縮のため、乗降方式の統一やバリアフリー化を含めたバス停改修が必要と考えるが状況を伺う。

(市長)
 次に、バス停のバイアフリー化と効率的なバス乗降方式についてでございますが、車椅子利用の方につきましては、スロープ板が利用可能な中扉からのみ乗降が可能となっておりますが、歩道上の横断防止柵や段差等により、中扉から乗降することが困難なバス停がございます。
 また、乗りやすさの向上と乗降時間の短縮を図るため、現在の「前乗り前降り」から「中乗り前降り」への乗降方式の転換が求められております。
 このため、道路管理者との連携により、横断防止柵の改修や歩道の段差解消など、バス手のバリアフリー化を行うと共に、ICカード車載器等の中扉付近へ移設する車両の仕様変更について、バス事業者との協議を進めているところでございます。

(2)上屋やベンチの整備について

 また、バス停の上屋やベンチなどバス待ち環境の整備は利用促進にもつながる重要なものと考えるが、市の基本的な考え方および整備状況について伺う。
 
 市役所前バス停などに広告付きのスマートな上屋が整備された。ベンチの設置など利便性と共に景観的にも優れており、市やバス事業者にとってもメリットがあると聞いているが、広告付き上屋の整備内容や今後の整備計画について伺う。

(市長)
 次に、バス停への上屋やベンチの整備についてでございますが、バス利用者の利便性の向上と利用促進を図るため、バス事業者への助成により、上屋やベンチを設置し、バス待ち環境の改善を進めることはバスの活性化にとって重要なことと認識しております。
 また、整備状況についてでございますが、3メートル以上の歩道幅員を有するなどの背地上権がある中、市内、延べ1209箇所のバス停の内、上屋は205箇所、ベンチは127箇所に設置しております。
 今後につきましては、上屋は概ね完了しているものの、ベンチは約50箇所への設置が可能なため、バス事業者と連携して整備を進めてまいりたいと考えております。
 次に、広告付き上屋の整備についてでございますが、広告事業者が設置及び維持管理を行うもので、市やバス事業者の費用負担は発生せずにバス待ち環境が改善されるとともに、広告掲示板への占用料や許可申請手数料が市の歳入となるなど、メリットが多いことから今後も積極的に導入促進を図ってまいりたいと考えております。

 
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平成21年度自治会大会  7月11日

2009-07-15

 「つくりだそう 自治の力で 明るいまちを」をスローガンに、平成21年度自治会大会が市民会館を会場に開催された。
 式典では、多年にわたり地域活動に貢献された方に、地域活動功労感謝状が贈呈された。関係地域からは、坂本堯則さん、森芳夫さん、栗飯原史憲さん、高橋隆昭さん、北島亨さん、以上、相模台地区個人。久間重治さん、松本勝幸さん、以上、大野南地区。林加代子さん、中央地区。団体では、相模台地区のみよし自治会が受賞された。皆さん地域に造詣の深い方々ばかりである。
 個人受賞の栗飯原さんは、同じ御園5丁目の方だが、私が平成10年に自治会長をお受けしたときに、丁度定年退職をされた直後の栗飯原さんに、総務部長をお願いし、以後私が退任するまで8年間にわたり副会長として支えていただいた。その後も現在まで自治会の執行部として活躍されている。心から感謝を申し上げたい。
 現在、自治会の役員の担い手が枯渇していると言われている。経験を踏んだ方が役員として頑張っていただくのと同時に、後進の発掘と、後継の育成を日頃から心がけ活動を行うことを拙にお願いするところである。
 世代も様々、考え方や経験値も様々な人が地縁で結ばれている地域にあって、自治会という地縁団体が会員の共通意識を醸成するためには、みんなで一緒にまちづくりをするという横断的な意識の土俵を何処に置くかが鍵となると考える。
 地域づくりは人づくりと言われるが、共に汗をかく爽快感を素直に感じられるように地域のリーダーは心がけ、使役に使われたと思われない工夫が大切に思う。顔の見える関係作りは、接点の持ち方次第であり、あまり難しいものではない。一人ひとりの心がけによるものである。「こんにちは」の気持ちを大切にしたい。
 
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2009どんどこまつり開催 7月5日(日)

2009-07-15

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 おおつき和弘後援会主催の「どんどこまつり」が7月5日(日)に、開催された。梅雨時とあって関係者で天候の心配をしたが、幸いにも昨年同様に雨の心配はなかった。気持の良い人が集まると天も微笑むものである。
 今回は、来賓に所属会派「創史会」の河本議員、八木議員、古内議員を迎え、会に花を添えていただいた。
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 当日は、約300人の参加をいただき、やきそば、やきとり、ソーセージにビール。子供向けのあてくじ、手品にフラダンス、太鼓の演奏など盛り沢山の内容で、喜んでいただき大変盛り上がり、あっと言う間の3時間となった。
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 後援会員の親睦行事ということで、後援会事務局が中心となり準備作業には、かなりご苦労をいただいた。会場の準備、進行管理、イベントの企画、飲食の企画と準備、当日のお手伝いの確保、広報等事前の準備会議を綿密に行っていただいたお陰で、当日はスムーズな進行ができた。朝8時半の準備作業には、40人を越えるお手伝いをいただき、開催時間中のお手伝いは60人を越えていた。
 撤収後の関係者慰労会には、お手伝いいただいた方皆さんがが参加され、これまた盛況となり、楽しい一日を終えた。関係者に感謝。
 
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相模原市議会7月臨時会  7月22日

2009-07-24

 市議会7月臨時会が、7月15日から22日までの会期8日間で開催された。今年は、例年になく議会開催が多い。1月臨時会、3月定例会、5月臨時会、6月定例会、そして今臨時議会の開催。昨年来の経済状況による社会全般に不況の影を落としていることから、昨年11月から地方自治体には緊急経済対策が求められ、本市では1月に緊急経済対策本部を設置し、融資利子補給や緊急雇用策などを実施し、その後も追加対策を打って来ている。
 今臨時会は、国の景気対策補正予算の可決により、平成21年度一般会計予算に国庫補助金等を利用した経済対策補正予算66億2000万円を計上するものである。歳入は、国庫支出金・県支出金などが約51億円、他に市債発行約15億円として一般財源を使っていない。
 歳出予算の主なものは、子育て応援特別手当支給事業約7億2000万円(5月から支給しているものが第2子から対象とされていたものを第1子に拡大するもの、対象19000人)、防犯灯設置維持管理経費約4800万円(津久井地域および旧市安心安全まちづくり推進協議会管理の防犯灯の修繕等経費)、成人健康診査事業約8700万円(女性特有の癌である、子宮・乳癌の検診の無料化を図るもの、5歳刻みの節目年齢該当者)、新型インフルエンザ対策経費約6400万円(タミフル等の医薬材料備蓄、人工呼吸器、感染防止着等整備)、緊急雇用創出事業約1億円(離職を余儀なくされた非正規労働者等への雇用・就業機会の創出事業)、中小企業景気対策事業10億円(市内中小企業の資金需要への対応として預託金を増額し、低利の資金提供を行う)、既存建築物等総合防災対策事業530万円(旧基準の木造住宅の耐震診断・改修工事等の費用補助制度の拡充を行う)、相模大野駅周辺市街地整備事業約23億7000万円(相模大野駅西側再開発組合に対する補助金及び負担金を前倒しし、事業促進を図る)、学校情報教育推進事業約4億2000万円(小中学校の各教室への地デジ、パソコン対応LAN環境の整備)、地上デジタル放送対応経費約6億7000万円(小中学校および公民館への地デジテレビ、アンテナを整備)、等。
 常任委員会は、15日(総務・文教委員会)、16日(民生・環境経済・建設委員会)が開催された。主な論点は、市債発行額約15億円の妥当性、相模大野駅周辺市街地整備事業約23億7000万円の前倒し補正の必要性、女性がん検診の節目年齢に限定した場合の公平性、小中学校への大型地デジ対応テレビの一般教室への整備の必要性など。
 最終日22日には、各常任委員会委員長の審査報告が行われ、その後討論が行われた。創史会では、所属議員の古内明が代表して賛成の討論を行った。補正予算に対する採決は、賛成多数で可決された。
 休憩をはさんで、去る、7月3日の報道によるY議員の傷害容疑による逮捕の事件を受けて、辞職勧告決議案が議員提案された。代表者会議における検討過程を経て27名の議員連名による決議案の提出となったが、記名投票による採決の結果、決議案に賛成29反対13で採択となった。
 この議案は、議員の辞職を勧告するという非常に重いものであることから、議決の時期や必要性などに賛否それぞれの理由が述べられた。私は、同期の議員として苦渋の選択の中で、決議に賛成した。

 
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地域の夏まつりに思う 8月1日(土)

2009-08-01

 恒例の夏まつりが、私の住む地域でも7月半ばから始まった。地縁団体である自治会の夏まつりは地域親睦行事の柱と言える大きな行事である。自治会役員は、事前準備、当日の運営、後片付け、関係者の慰労など何日も拘束される。自治会が地域の親睦を大きな目的にしていることは、同じ地域に住んでいる者同士の顔の見える関係づくりを通じて、地域の課題や住み易さを追求するための共同作業を円滑にするための必要条件でもあると考える。しかし残念なことに、自治会の役員になり手が少ないと言われているが、今に始まったことではないと思う。私の亡くなった父が自治会の活動をさせていただいていたのは、20年も前になると思うが、その頃も年齢の高い方がその役を担っていた。日々の自治会活動を担う高齢者と、行事の準備や当日の運営等に参加協力する若手のコラボレーションが自治会活動を支えていた。  昨今、役員の高齢化と役員へのなり手が少ない事を理由に、自治会の親睦を目的とした行事が縮小されているような様子を見聞きする。残念で仕方がない。自治会活動は、役員だけの苦労にさせてはいけないが、役員には率先して自治会員に協力をさせる環境整備を整えることに少し努力をいただけないものかと考える。現在の自治会運営は、多事多忙な状況から一部の役員に重い負担がかかっていることは、私自身自治会長を経験した者として良くわかるが、できるだけ作業の分担のなかで自治会活動の目的をしっかりと基本としたものにしていただく努力をお願いしたい。  今年は、私も地元の夏まつりで、たくさんのお手伝いの一人として共に汗をかく中で、新たな知人もでき、昨年に倍する子供神輿巡行の「わっしょい、わっしょい」の声に、誰のための、何のための夏まつりかを改めて思った。関係者の努力に感謝。
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積極的な福祉施策(さくら福祉会) 8月3日(月)

2009-08-06

 8月3日は、親戚の紹介で、社会福祉法人さくら福祉会の本部に、佐藤芳明理事長を訪ねた。さくら福祉会は、酒田市を中心に22の高齢者福祉施設を設置、運営している。特養の2施設を始め、予防介護施設、グループホーム、小規模多機能型居宅介護施設など、地域に密着した多様で柔軟なサービスの提供していることから、全国から視察が絶えない程注目されている。
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さくらホーム(さくら福祉会本部)前にて
 私の生まれた山形県酒田市は、日本海に面した商業港湾都市である。北に鳥海山をいただき、庄内平野の田が一面に広がっている。最近では、映画「おくりびと」の撮影地となったところで、藤沢修平の作品の映画化に際しても撮影地となっている。また、ドラマ「おしん」の舞台でもある。
 8月2日、10年ぶりに、母と妻を連れて、母の実家や祖父母の墓参りを目的に故郷を訪れた。昔と変わらない佇まいの街並みだった。どこか懐かしいが、新しい道路が記憶の勝手を許してくれず、レンタカーのカーナビのお世話になった。
 佐藤理事長は、元は酒田市と合併前の旧松山町の町会議員だった。当時町が誘致を計画していた老人保健施設の中心的な役割を担っていたが、連携相手の事情により計画が暗礁に乗り上げたことから、平成7年に自ら社会福祉法人を立ち上げて、福祉事業を始めた。その後の事業拡大には、先例に学びながら、好例の視察の経験を生かし、時代の先を読む事業手腕は、今回の数か所の施設見学からも感じ取れるものである。特に、小規模多機能型居宅サービスは他地域では採算が合わないことから進捗が鈍い。ここでは地域密着の福祉(予防・居宅・短期入所・特養)の介護度レベル別の充実と地域の福祉ニーズの積極的な掘り起こしにより、事業採算を可能にしている。
 当日は、特養の「さくらホーム」、「グループホームまつやま」、小規模多機能型居宅介護事業所「多機能さくら松山」、「介護予防センターさくらの里」や地域包括支援センター等の見学をすることができた。どの施設も明るく、利用者・スタッフの笑顔がそこにあった。非常に参考になる機会となった。
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介護予防センターさくらの里−概観
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介護予防センターさくらの里−機能回復設備等
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介護予防センターさくらの里−体操風景
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グループホームまつやま
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多機能さくら松山

 
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「新南清掃工場」試運転を前に見学 8月7日(金)

2009-08-07

 8月7日、建築中の新南清掃工場を見学した。新南清掃工場は、現南清掃工場の老朽化に伴い再設備されるものだが、平成19年5月に土木建築工事が始まり、平成20年5月よりプラントの設備工事が着工されてきた。工事に際しては、昨年10月にも工事途中の現場を見学している。(過去ブログ記事参照)
 今回の見学は、市議を対象に10月に始まる試運転を前にした現況の公開である。清掃工場の安全性については、これ迄も他事例から様々に指摘がされてきた。この点への配慮もあっての見学と受け止めている。設備上の安全対策や機能の説明と設備等の見学を行なった。
 
 
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排ガス洗浄装置の前で
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中央制御室
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ゴミ投入口
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ゴミ投入ホッパ
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ゴミピット用消火銃
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発電設備
 今後は、試運転を経て平成22年3月には引渡される事となるようだが、試運転に際しては、本市初のガス化熔融炉の導入となることから、その安全性について妥協すること無く徹底した検証を行ない、引渡しを受けてもらいたい。また、排出スラグの有効利用などの資源化、一層の効率化を切に望むものである。
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外観(手前:新工場、奥:現清掃工場)

 
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地域活性化に向けた自治体と企業の連携

2009-08-20

 相模原市は、市民サービスと地域の活性化を図ることを目的に、株式会社セブン−イレブン・ジャパン及び株式会社イトーヨーカ堂との間で、地産地消や観光振興、災害対策等の多分野での連携を行うため、「地域活性化包括連携協定」を締結することとなった。締結式は、8月26日に行われる。
 市では、これまでも市内業者との間で大規模災害時の各分野での協力支援協定などの個別の連携協定を結んでいる。今回の包括連携協定のように多分野にわたる連携は、地域活性化の点から大いに期待される。
 連携内容は、地産地消と市内産品の販路拡大や市内産の農産物・加工品・工芸品の販売や、観光振興・環境問題対策・安全安心・災害対策など多分野にわたる。さらにイトーヨーカ堂には、AEDや証明書自動交付機の設置なども含まれる。
 農産物などの地産地消では、大型農産物直売所の計画などがあるが、消費という観点からは消費者の集客能力のある事業所との連携は非常に具体性のある施策と言える。しかしながら商品の供給体制の確保や生産者と事業者の価格的な折り合いなど課題も多い。先ずはブルーベリーなどの一部アイテムからスタートするようだ。また、売場の設置に工夫を凝らした販売戦略を期待すると共に、市民が市内産品を知り購買に繋げられるようなPRにも努められたい。
 今月はじめに、山形の故郷へ墓参りに出かけたが、親戚への土産に市内産品を利用しようと、東淵野辺の市場の販売所などをあたってみたが、思うようには手に入らなかったため、当り前の土産となってしまった。第2の故郷相模原のシティーセールスの一助と考える市民もあることを考えると常設の市内産品売り場に期待する需要も必ずあると言える。ぜひ成功させていただきたい。
 
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相模原市役所で防災訓練 9月1日

2009-09-04

 相模原市の総合防災訓練は、衆議院総選挙投票日と日程が重なり、中央会場の訓練が中止となり、各地域会場の訓練も日程変更や内容の縮小など影響が少なくなかった。
 9月1日は、相模原市職員の防災訓練が、本庁舎の職員を対象に午後1時から行われた。当日は、9月定例会本会議(代表質問)の初日であったが、議員も発災時の初期動作や避難訓練に参加した。概ねスムーズな進行に終始していた。7月8月には、首都圏各地を震源として、震度3〜4の地震が頻発している状況は不気味であり、しっかりと着実な準備を進めていかなければならない。
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地震発生時の安全行動(議会事務局職員)
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正面広場へ避難開始
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庁内へ消防隊の進入

 
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開高健記念館を訪問しました。

2009-09-07

 過日、茅ヶ崎にある開高健記念館を訪問した。開高健は、サントリーの宣伝部に所属しているときに発表した「パニック」が注目され、一躍新人作家となった。1958年には、第38回芥川賞を「裸の王様」で受賞し、以後売れっ子作家として活躍し、平成元年に逝去した。
 これまでに読んだ彼の作品からも感じていたが、記念館を初めて訪れてみて確認できたのは、1964年から1965年にかけて、朝日新聞の特派員として取材に赴いたベトナムの戦場での人の生死を目の当たりにした体験が、以後の彼の作品に色濃くでていることだ。これは、1968年に発表した「輝ける闇」にみることができると思う。その後の作品には釣りや狩猟などの作品も多いが、その全てが、彼の全身全霊を傾注し、今を生きるために体当たりをしているかのようなものが多い。ベトナム戦争、ビアフラや中東戦争の体験で染み着いた絶望的な血の臭いをしっかりと受け止め、無駄にしない人生を生き抜くことを体現しているかのようだ。
 私が、開高健の作品と出会ったのは、1983年の「オーパ、オーパ!」の頃だとおもう。私は、フライフィッシングにはまってしまった頃で、この釣りに関係する書物を読みあさっていた頃でもある。開高健は、ルアーフィッシングが中心であったが、彼が亡くなった後に、テレビの特集番組が制作された。「悠々として急げ」のタイトルだったと思うが、彼の釣り人生を振り返るといった内容だった。この中で、フライフィッシングの聖地イギリスを訪問している。彼は、かなり昔のイギリス生活を懐かしく回想し、庶民の名物である「フィッシュ アンド チップス」を紹介している。白身の魚とポテトのフライで、日本でもイングリッシュバーに良くあるポピュラーなメニューだ。
 彼は、街角のスタンドで「フィッシュ アンド チップス」を買い求め、用意してあったタブロイド紙にはさみ直した。若い女性のヌードの紙面がこの名物を冷めさせず味が良くなると得意げに話している。
 しかし、「フィッシュ アンド チップス」を口にしたとたんに、彼はがっかりする。昔の記憶にある「フィッシュ アンド チップス」の味ほど旨くない。彼は、この現象を「知恵の悲しみ」と語っている。過去の記憶は、人生経験を増す中で美化され、事実とかけ離れていく。時間の経過の中で、旨いものとの出会いを重ねてしまったことからの暮懐だろう。
 しかし、私は、美化された心の記憶を大切にし、再現をはかろうとする気持ちが現代には大切だと思った。
 この記念館は、茅ヶ崎市が整備し、開高健記念会が運営している。彼の亡くなるまで暮らしていた自宅をそのまま記念館としている。彼の書斎には、世界中を釣り廻った記念の大魚剥製が、主のない部屋に誇らしげに残されていた。
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出版本と遺稿の前で
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主のいない書斎

 
アクセス数:1550

愛川町議会を傍聴しました。 9月8日

2009-09-08

 相模原市議会は、今日、環境経済委員会が開催される。創史会からは、古内議員が委員参加していることから、私は、小田急多摩線の延伸など、何かと関係の深い隣接自治体である愛川町の議会の様子を確認したく傍聴に臨んだ。
 愛川町議会の本日の予定は、個人質疑(補正予算および事件)6議員、会派総括質疑(条例、一般会計決算、特別会計決算)6会派。
 私は、時間の都合で午前9時開会から昼迄の議事を傍聴させていただいた。

 町長提出議案は17議案。主な議案は下記のとおり。
○平成21年度愛川町一般会計補正予算(第3号)等、補正3件
○工事請負契約の締結関連3件
○町道路の廃止、認定各1件
○条例の改正2件
○平成20年度愛川町一般会計歳入歳出決算の認定等、前年度決算関連7件

 午前中の傍聴での質疑では、国の補正がらみの今年度補正予算案(学校ITSのパソコン、大型地デジテレビ、太陽光発電設備などスクールニューディール構想関連や、地域活性化対策事業など)と、道路および下水道工事請負契約の内容が主に質問されていた。
 今年の春には、町田市議会の傍聴を行い、今回は、愛川町議会の傍聴をする中で、相模原市議会との差違が確認できたことは収穫だった。町田市議会、愛川町議会共に一問一答制を採用している。相模原市議会の3問制との違いの中で、議論の論拠が明確となり、質疑の内容がより市民に分かりやすい議会のシステムを具体化する時期に来ていることを感じた。
 
アクセス数:703

相模原市地域防災計画の修正(案)パブコメ

2009-09-11

 昨晩、地元の双葉小学校を避難所に指定する8自治会の合同防災訓練の会議に参加した。毎年継続されているこの訓練。阪神淡路大震災を教訓にして、近隣自治会長と共にこの訓練を立ち上げた頃を思い出す。今年の合同訓練は、10月4日(日)午前9時から双葉小学校を会場に行う。参加予定人数は、自主防災関係者が約700名、この他にボランティアや消防、消防団などで約800名の参加が予定されている。
 さて、相模原市は来年春に、これまでの地域防災計画を修正し、より充実した計画のもとに、本市の防止力を高めるとしている。平成17年にまとめた防災アセスメントの結果やこれまでの大規模災害を教訓に見直しをするとのことだ。
 そこで、この計画修正(案)について、9月7日から10月1日まで、市民意見を聞くパブリックコメントを実施する。私は、自主防災に造詣の深い若手の数名にこの修正にあたっての意見提出をお願いしている。彼らは、資料の確認に各出張所に出向いたが、残念ながら職員は防災計画の修正のパブコメについてよく認識していなかったようで、概要版などを入手に手こずったと報告があった。
 私は、防災計画の修正について市民意見を聞くとするならば、防災に関係のある市民、自主防災隊長や防災部長、消防団、防災専門員位には、せめて代表者にでも、このようなパブコメを実施するから意見を寄せてくれと連絡すべきと思うが、如何だろうか。
 私は、担当課より修正案の概要版等を30部入手し、昨晩の8自治会防災会議で、パブコメについて説明し、これまでの訓練を通して市の計画に持論を持つ方々に意見提出をお願いした。各人の持論を総合すると、概ね「市民の防災について市は理解していない」とまとめることができる。たくさんの意見により、行政、市民、団体が共に防災力を高め合うことができる計画となることを望む。
*地域防災計画修正(案)についての資料は、市役所、出張所、また市のホームページでも確認できます。
 
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朝のウォーキング

2009-09-18

 今年に入ってから、新しい会派の活動など様々な事情から不規則な時間のために、朝のウォーキングを中止せざるを得なかった。体の切れが少しなくなっていたことから、先日から朝のウォーキングを再開した。1時間から1時間半、相模原公園を散策しながら歩いている。自然の移ろいはしっかりと秋を感じさせてくれる。木の葉の緑に、黄色の葉が混じり始め、彼岸花が季節どおりに咲いてくれている。50の手習いに俳句を始めようと思っていたが、なかなか始められずにそのままとなっていた。朝のウォーキングに合わせて、捻ってみるのも一興と、今朝も15句程作ってみた。「先端は 愛おしき花 さるすべり」など、中々のできと思って、永年俳句を趣味にしている母に添削を依頼した。結果は、「さるすべり 先端に 愛おしみなく」と赤ペンが入っていた。さすが年の功と感心した。
 
アクセス数:760

相模原市敬老会に参加

2009-09-19

 相模原市敬老会に参加した。市では毎年高齢者の方々の敬老を讃える行事をこの時期に実施している。旧市域では、市民会館を会場にして、旧市域18地区を6回に分けて、一回あたり3地区の77歳および80歳以上の方を対象に、各地区からバス便を準備して参加をサポートしている。各地区の民生委員さんが、送り迎えの補助を、また、日体大の学生ボランティアが会場や駐車場のサポートを受け持ってくれ、スムーズな進行ができていた。
 市内には、現在65歳以上の方が、約12万9000人、100歳以上の方は115人いらっしゃる。式典の挨拶で、加山市長は、100歳以上の方の実に95人は女性で、男性ももっとがんばってもらいたいと話していたが、健康で長寿を迎えられることは素晴らしいことだが、反面高齢化の中に様々な課題を含んでいる現状を改善する努力を忘れてはいけない。課題解決への努力が必要だ。
 式典では、市長が8人の高齢者の代表の方にインタビューを行ったが、皆さん、夫々に趣味を持ち社会と繋がっていることが、お元気の源と感じた。他からの刺激を受けながら、好きなことを続け、手先や頭をフルに使って、体も適当に動かす。みなさん時代劇がお好きで、水戸黄門や暴れん坊将軍など具体的な番組名が挙っていた。昨今、日本映画に時代物が多くなり、世界的な賞も受けている状況があるが、高齢者の皆さんも、変わらない日本の心を持ち続けていることで、時代を先取りしているのかもしれない。学ぶべきことが多すぎた。
 
アクセス数:824

暗くなった交差点に街灯を設置 (御園地区)

2009-09-25

 市道磯部大野のみゆき台団地入口信号を住宅地に入ると、御園2丁目、御園3丁目、御園5丁目が接する交差点がある。角には魚徳さんがあり、以前は対角にスーパーのコジマヤさんが営業されていた。その後コジマヤさんが閉店し、建物の取り壊し後分譲された。コジマヤさんが夜まで営業されていたことから、交差点の照明も一定量確保されていたが、閉店後は交差点が夜間非常に暗い状況となってしまった。交差点近くのマルイチクリーニングさんからも明るさの確保について伺っていたところから、水銀灯照明の設置を市に強く要請していた。
 市では、照明を交差点の電柱に共架することや、独立柱の設置など検討した結果、交差点角の嶋田さん宅前に独立柱を設置し、110Wのナトリウム灯を設置することとなり、過日工事が完了し供用開始した。110Wのナトリウム灯は、オレンジ色で器具としては高価となるが、省エネ、高耐久性に優れているそうだ。現在の設置状況を確認したが、嶋田宅及び魚徳側に照明の焦点があるようなので、交差点中央部分を焦点とするよう現地調査と調整を依頼してある。
 
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古淵駅〜女子美術大学 バス増便について

2009-09-25

 古淵駅から県道52号(北里通り)を交差して、麻溝台に至る市道古淵麻溝台が開通し、古淵駅から女子美術大学を結ぶバス路線が新設された。ルートには、こもれびの森など市街化されていない部分が多く、バス停の数も少ないことから8時台と10時台に急行バスを導入し、女子美の学生には利便性が高いと考える。
一方で、通勤で古淵駅を利用する市民の為の朝夕の足としては、朝の適当な便がなく、利用を考える麻溝台3丁目の市民の皆様から、朝早い時間の増便希望が出ていた。
 本日、市の都市交通計画課から事業者である神奈川中央交通が午前中の8便の増便を決定したとの連絡を受けた。以下が増便の時間となる。10月1日より運行される。

女子美術大学発 古淵駅行平日7:55
8:10
11:00
土曜11:00
古淵駅発 女子美術大学行平日7:22
7:35
11:35
土曜11:35


 この増便が、市民の足としてのバス利用に資することを期待する。
 また、市民の声としては、女子美術大学行きのバスのラッピングが、ボディー横に大きく大学名が入っているために、同大学のスクールバスと思って、一般市民が利用できないと思っている方もいらっしゃると聞いた。一考をお願いしたい。
 
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相模大野駅北口デッキにエレベーター

2009-09-29

 相模大野駅など主要駅の周辺は、通称バリアフリー新法によりバリアフリー化が求められている。相模大野駅は、橋上駅であることから地上部とぺデストリアンデッキとの段差をエスカレーターやエレベーター及び階段によって行き来することとなっている。
 さて、北口のエレベーターは、現在3基あるが、バス停島とデッキを結ぶものと、銀座通り入り口横にある。しかし、コリドーとデッキを結ぶエレベーターが望まれていることから、平成19年の6月議会の一般質問で、計画されている2機のエレベーターの早期完成を求めていた。市長は、コリドーとデッキ間のエレベーターは、緊急性があるものとして、工事予定を1年間前倒しして、平成21年度中の完成を目指すとの答弁行った。
 このエレベーターの工事請負契約が、過日締結されたことから年度内のエレベーター設置が実現する見通しだ。以下に契約内容を掲出する。

 件名    相模大野駅北口駅前広場エレベーター設置工事
 履行期限  平成22年2月26日
 工事業者  馬淵建設(株)
 契約金額  72,240,000円

 安全で、迅速な工事を期待する。
 
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新副市長就任に伴う事務分担について

2009-10-02

 相模原市の副市長は3名。9月末日をもって宮崎副市長が退任された。10月1日より小星氏が副市長に就任され、副市長の事務分担が変更された。

第1 山口副市長
担任事項:簡素で効率的な組織運営に関すること及び健康で安心な市民生活と市民協働の推進に関すること。
担任事務:秘書課、総務局、健康福祉局、市民局、消防局に属する事務
議会、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員との連絡に関する事務
第2 坂井副市長
担任事項:政令指定都市への移行、持続可能な都市経営に関すること。
担任事務:企画財政局、会計課に属する事務
固定資産評価審査委員会との連絡に関する事務
小田急多摩線の延伸に関する事務
第3 小星副市長
担任事項:自然と産業の調和、魅力にあふれたまちづくりに関すること
担任事務:環境経済局、都市建設局に属する事務
農業委員会との連絡に関する事務
以上の通りの分担となるようだ。市長はすべての責任を負う一方で、副市長の役割は市民からは分りずらいところがある。様々な事業に分担してあたられているわけだが、市長の名代という役割に終始するのは致し方ないことなのだろうか。本会議での答弁の機会などを含め、市長の指示範囲での主体的な活動が見える一層の工夫を期待する。
 
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市議会9月定例会報告

2009-10-02

 市議会9月定例会は、8月24日から9月30日までの38日間で開催された。提出された案件は、議案27件、議提議案1件、陳情6件、報告2件、監査報告6件。
 創史会では、八木議員が代表質問を行い、私は、最終日に平成20年度の本市歳入歳出決算に対する賛成の討論を行った。市議会録画中継でご覧ください。(相模原市議会で検索)(私の討論原稿を最後に添付します。)
 主な議案を抜粋して以下に記載します。
●相模原市ペット霊園の設置等に伴う生活環境の保全に関する条例を可決。(議案第86号)
 津久井地域の住宅地域に進出した民間ペット霊園に対して、異臭などの苦情が地域からあがっていた。市では条例がないことから、事業者への指導が十分行えず、民間業者は指導を受け入れることがなかった。このため今回の条例により、ペット霊園事業者に対して具体的な設置条件を設け、市民の生活に支障をきたすことのない条件の整備を図ったものだ。ペット霊園設置の課題としては、住宅地からの距離などの立地条件や、火葬や埋設の設備や環境整備。移動式火葬炉によるペットの火葬に対する規制などがある。
●相模原市立ふるさと自然体験教室を藤野町澤井に整備する条例を可決。(議案第90号)
 本市の大島には、相模川自然の村野外体験教室(相模原ビレッジ若あゆ)があるが、津久井地域の藤野町旧澤井小学校の廃校後の校舎等の再利用として、整備するもの。敷地面積3,263.01u、宿泊棟および野外炊事場で構成される。市内小中学校では、2施設から利用を選択できることとなり、より自然を体験する機会が増すこととなる。
●相模原麻溝台公園競技場バックスタンド建設工事の工事請負契約を可決。(議案第91号)
 相模原麻溝台公園競技場は、今年メインスタンドが完成し、供用開始となっている。市内の中学校の生徒利用などで利用されている。今回の議案では、平成23年1月末を完成予定とするバックスタンドの工事契約について議案が提出された。契約金額は、755,895,000円で条件付一般競争入札。バックスタンド観覧席は、3,492席で、内20席は車椅子対応。メインスタンドおよびバックスタンドと芝生スタンドを合わせた観覧席は、15,300人分となる。今後、第2競技場、野球場などの整備が予定されている。
議案、陳情等は、以下の通り。
◇議案第73号(平成20年度相模原市一般会計歳入歳出決算)
◇議案第74号(平成20年度相模原市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算)
◇議案第75号(平成20年度相模原市下水道事業特別会計歳入歳出決算)
◇議案第76号(平成20年度相模原市老人保健医療事業特別会計歳入歳出決算)
◇議案第77号(平成20年度相模原市自動車駐車場事業特別会計歳入歳出決算)
◇議案第78号(平成20年度相模原市介護保険事業特別会計歳入歳出決算)
◇議案第79号(平成20年度相模原市母子寡婦福祉基金貸付事業特別会計歳入歳出決算)
◇議案第80号(平成20年度相模原市簡易水道事業特別会計歳入歳出決算)
◇議案第81号(平成20年度相模原市財産区事業特別会計歳入歳出決算)
◇議案第82号(平成20年度相模原市農業集落排水事業特別会計歳入歳出決算)
◇議案第83号(平成20年度相模原市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算)
◇議案第84号(相模原市国民健康保険条例の一部を改正する条例について)
◇議案第85号(相模原市立保育園設置条例の一部を改正する条例について)
◇議案第86号(相模原市ペット霊園の設置等に伴う生活環境の保全に関するについて)
◇議案第87号(相模原市手数料条例の一部を改正する条例について)
◇議案第88号(相模原市ホタル舞う水辺環境の保全等の促進に関する条例について)
◇議案第89号(相模原市自転車駐車場条例の一部を改正する条例について)
◇議案第90号(相模原市立相模川自然の村野外体験教室条例の一部を改正する条例について)
◇議案第91号(工事請負契約について)
◇議案第92号(工事請負契約について)
◇議案第93号(工事委託協定について)
◇議案第94号(不動産の処分について)
◇議案第95号(市道の廃止について)
◇議案第96号(市道の認定について)
◇議案第97号(平成21年度相模原市一般会計補正予算第4号)
◇議案第98号(平成21年度相模原市国民健康保険事業特別会計補正予算第1号)
◇議案第99号(平成21年度相模原市下水道事業特別会計補正予算第1号)

◇陳情第21号(国と神奈川県に私学助成の拡充を求めることについて)
◇陳情第22号(「母子加算」を復活することについて)
◇陳情第23号(所得税法56条の廃止について)
◇陳情第24号(保険で良い歯科医療の実現を求めることについて)
◇陳情第25号(義務教育費国庫負担制度存続と教職員定数改善計画早期策定を求めることについて)
◇報告第17号(専決処分の報告について)
◇報告第18号(専決処分の報告について)
       (監査報告6件)


平成21年9月定例会 創史会討論 討論者:大槻和弘議員

 創史会の大槻和弘です。会派を代表し、上程されております、議案第73号、平成20年度一般会計歳入歳出決算他、各特別会計決算につきまして、会派代表質問や各分科会での議論を踏まえ、委員長報告のとおり認定することに賛成の立場で討論を行います。

 平成20年度は、旧相模原市と旧津久井各町の合併を経て、加山市長による初の本格的予算編成が行われ、本市の政令指定都市移行に向けた果敢な取り組みを始め、地方分権と地域主権型自治への大きな挑戦に踏み出した1年でありました。
 特に、本市の地域の課題を解決するためには、市民にとって、その政策形成過程や、評価が見えにくい現在にあっては、神奈川県が行っている事務事業の権限を、市民にとってもっとも身近な本市に移管し、みずから考え、みずから実践し、みずから評価・検証ができる体制を築かなければなりません。
 そのためには、より多くの事務権限を神奈川県から移譲されなければなりませんが、県との精力的な交渉を経て、平成20年11月18日には、松沢県知事との間で「政令指定都市移行に係る事務移譲等に関する基本協定」が締結されたことは、合併、そして政令指定都市への移行という、本市の大きな変革を成し遂げる上で、その確実なステップとして大きく評価される成果と言えます。この基本協定の締結を経て、現在、国と政令指定都市移行に向けて最終協議の段階にあると承知をしておりますし、近々の政令公布によって、来年4月の移行が確実になるものと確信をいたしております。
 しかしながら、政令指定都市への移行は、合併と同様に、分権を担う自治体としての手段を手に入れるための序章に過ぎず、その制度を基盤にして、今後、本市独自のガバナンスがどのように実践されるかが、真の意味での「地方政府・相模原」の力を試されることも、行政、議会、そして市民が共に覚悟しなくてはならないと考えます。

 さて、平成20年度においては、米国発のサブプライムローン問題に端を発した、世界経済の厳しい状況を反映して、本市一般会計歳入の56%を占める市税も、0.3%の減収でありました。特に、経済状況の悪化により、市民税のうち法人分14.8%の減収は、本市の産業基盤の中枢を為す中小企業の経営実態が悪化していることを示すものであり、度重なる緊急経済対策に加え、来年3月末をもって失効する、ステップ50に次ぐ、新たな産業集積促進方策についても、代表質問において提案いたしましたように、老朽化した工場の建て替え支援策など、新たな視点で工夫を凝らし、間断なく企業支援を継続されることを、重ねて提案をいたすものであります。
 財政力指数については、この5年間、単年度ベースにおいても「1」を超えており、多くの自治体が普通交付税に頼る構造的歳入欠陥状況にある中において、豊かな財政状況にあると言えるわけでありますが、一方、扶助費の増大傾向と比して、経常収支比率が94.7%となるなど、自由度の高い財政運営が益々厳しくなるなど、弾力性を失いつつあることに常に留意し、経常経費の一層の改革に努める必要があることを指摘いたします。
 本市は、いわゆる「財政健全化法」に基づく指標においても、いずれも基準内の数値であることから、喫緊の財政不安はないものの、不透明な厳しい経済状況や政権交代による税・財政構造の大きな改革など、見通しが立たない要素が大きいことから、本市の出先機関である東京事務所の機能を十分に発揮させて、国や省庁の動向の情報収集に努めるとともに、慎重な財政運営に心掛ける必要があると考えます。
 また、自主財源の確実な確保は、多岐にわたる市民サービスを継続的かつ公平に分配するために必要不可欠な要素であることから、その要となる市税収入においては、収入未済額や不能欠損額が増えることは憂慮される課題であり、今年度専門組織を検討していることを承知しておりますが、改めて、債権管理手法の検証と一層の効率化、適正化に努めていただくよう要望いたします。
 なお、市債の発行残高は前年比で約40億円減少し、3、105億となっておりますが、財政構造の弾力化と次世代負担の抑制の視点からも、引き続き適債事業を厳しく精査されることを求めるものであります。併せて、将来負担比率の低下を常に心掛ける必要があることを指摘しておきます。

 さて、主要施策・事業の成果についてでありますが、まず、「広報さがみはら」を中心とした広報事業は、市政と市民をつなぐ重要な手段であり、広報紙をはじめ、地域FM局の活用、インターネットホームページのリニューアルなど、複数の情報媒体を活用した広報の充実に努められていることは評価いたします。今後は、政令指定都市への移行に伴って変わる事務の概要や区役所とまちづくりセンターの役割りなどについて、これまでも再三に亘って会派として要望をしておりますが、市民の視点を基準に、丁寧でわかりやすい広報を行っていただくことを要請いたします。
 また、広報と表裏一体である、公聴事業につきましても、市民ニーズの的確な把握に努め、市民やNPOなどとの協働のまちづくりを促進推進するためにも、きめ細やかな制度の工夫と、確立に努めていただくよう、併せて要請いたします。
 次に、市民生活の基本である、「安全・安心のまちづくり」についてで、ありますが、政令指定都市移行を踏まえて「地域防災計画案」の改定作業を進めると共に、気象情報などをメール配信するシステムを構築し、併せて災害初動時の迅速な対応に資するため、職員参集システムを構築されたことは、市民への迅速な情報提供と災害対策本部の機能強化を図るものであり評価いたすところであります。これらのシステムが災害時に機動的に効果が発揮されるためには、日頃のシステムの点検や訓練が欠かせないことから、常に運用の検証を行い、評価・改善に努めていただくことを要請いたします。
 また、旧耐震基準の既存木造住宅の耐震診断や改修工事への費用助成を行ってまいりましたが、今年度はその拡充を行うことを評価します。住宅の耐震化は、地震による死者を減らす直接的な方策であることから、引き続き住宅耐震化の促進に向けて、市民に向けた助成制度の広報を積極的に行っていただくようお願いいたします。
 次に、昨年4月から、毎月第2・第4土曜日の午前中に市役所窓口の開庁を実施したことは、平日に来庁できない市民の利便に供すると共に、休日明けの窓口の混雑緩和に効果があったことを、率直に評価いたします。来年4月の区制施行後においても、一層の窓口サービスの拡充に向けて取り組まれることを期待いたします。
 次に、子育て環境づくりについてでありますが、妊婦健康診査に対する公費負担の拡大や、小児医療費の小学校3年生までの拡大、私立幼稚園の就園奨励補助金の充実、児童クラブ未設置小学校区への新たな設置、「こんにちは赤ちゃん事業」の実施、さらには、放課後子ども教室の小学校3校でのモデル実施など、相次ぐ子育て関連施策の拡充は、子供を産み育てやすい地域づくりに大きく貢献するものであり、市長の市政を高く評価いたします。今後は、私ども会派が重点課題として取り組んでおります、病時・病後児保育の拡充に向けて、改定保育計画に明確な位置付けをしていただくと共に、来年度予算編成において、まず、南部地域への新たな設置に向けて取り組んでいただくことを重ねて提案いたします。
 次に、相模原らしい教育を推進するための施策についてでありますが、優秀な教員の確保を図るための教師養成塾である「さがみ風っ子教師塾」の設立に向けた取り組みが行われました。この度の塾生募集には多くの応募があったと聞いておりますが、前途有為な人材を育てるためには、ゆるぎない情熱を持った教師を育成することは欠かせない前提であり、教師の独自採用が可能となる政令指定都市として、重視すべき課題であることは間違いありません。今後の養成課程を評価・検証した上で、常に改良・充実に努めていただくと共に、先に提案いたしました「教職大学院」との連携を検討し、全国のモデルとなるよう取り組みを進めていただくことを要請いたします。
 また、学校における緊急救命対策として、市内全小・中学校への「自動対外式除細動器」、いわゆるAEDを配置されましたことは、児童・生徒の安全・安心の確保にとって前進であり、緊急時の取り扱いに戸惑うことがないよう、平素から、その取り扱いについて繰り返し講習・訓練がなされるよう、取り組みをお願いいたします。
 次に、「人と自然が共生するまちづくり」についてで、ございますが、本市の総合的環境施策の推進のための新たな「環境基本計画」の策定に向けた取り組みや、「地球温暖化対策地域推進計画」の策定に向けた取り組み、「水とみどりの基本計画」の策定に向けた取り組みについて鋭意取り組みがなされたことは評価できます。しかし、先のニューヨークにおいて開催された「国連気候変動サミット」の開会式における鳩山首相の演説では、2013年以降20年までの日本の温室効果ガス削減目標を、90年比で25%という、とてつもない削減目標を国際的に公約されました。この目標達成のために、あらゆる政策を総動員すると述べられておりますが、この実現のための政策をどのようにするのかは、まったく不透明な状況であります。この目標を達成するためには、経済的制約や家庭への負担は避けて通れないと言われており、本市が進める「地球温暖化対策地域推進計画」においても、見直しが避けられないものと思われます。
 今後、これらの政策動向を注視した中で、計画への取り組みが行われることを要望いたしておきたいと存じます。
さらに、私ども会派としては、里地・里山の保全と再生に向けた条例化について提案いたしておりますが、ふるさとの原風景の復活と自然生態系の保全に向けて、市長の強いリーダーシップのもとに、早期制定化をめざしていただくよう、重ねて提案いたします。
 次に、活力とにぎわいのあるまちづくりについてで、ございますが、橋本駅周辺地区の市街地整備事業などの促進のため、橋本6丁目地区優良建築物整備事業や北口3丁目地区のまちづくり基本計画の策定に取り組まれました。また、相模大野駅西側地区市街地再開発事業や、小田急相模原駅北口市街地再開発事業を促進すると共に、新たに、相模湖駅、藤野駅周辺の整備構想策定に向けた取り組みを始め、交流拠点としての都市基盤整備などに積極的に取り組まれたことを評価するものであります。
 さらに、小田急多摩線の延伸や、新しい交通システムの導入に向けた将来の財政負担に対応するため、新たに都市交通施設整備基金を創設したことは、着実な整備のため賢明な取り組みであり、計画的な基金への繰り入れを予算措置することを要望いたします。しかしながら、施策の実施にあたりましては、社会的な目的や市民理解を充分に検証することを改めて要請しておきます。
 次に、地域産業の活性化についてで、ございますが、市内中小製造業者と理工系大学などとの共同・委託研究に対する助成や、小口零細企業への資金供給、有害鳥獣対策の強化、相模湖・藤野駅への観光案内所の整備に向けた取り組みなど、新たな施策に積極的に取り組む姿勢は評価いたします。
代表質問においても提案いたしました、中山間農地における弾力的な農道整備の推進につきましても、早期に取り組みをいただくよう重ねて提案いたします。
 本年1月以来、数次にわたる緊急経済対策に積極的に取り組んでいただきましたが、いまだ市内中小企業は大変厳しい経営状況が続いており、引き続き間断なく支援を行い倒産防止を図ると共に、雇用の回復を図るために全力を傾注していただくよう要請いたします。
 結びに、政令指定都市に相応しい相模原づくりを行っていくためには、市民やNPO,さらには企業との協働が欠かせないことから、「協働運営型市民ファンド」や「協働事業提案制度」の創設を図ったことは高く評価いたします。制度の評価・検証を通じて関係者の声を吸収し、市政にさらなる市民の活力をもたらし、新たに導入いたします「区制」においても、地域の歴史や伝統を生かし、特色ある地域形成に全力で取り組んでいただきますことを申し上げ、創史会の総意としての賛成討論といたします。

 
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相模原市の政令指定都市移行に向け総務大臣と面会

2009-10-03

 10月2日、神奈川県知事、加山市長、県議会議長、市議会議長など関係者が総務大臣と面会し、相模原市の政令指定都市への移行について、正式に政令改正を要望した。この件について以下の通り情報提供があった。

日時平成21年10月2日(金)11:15〜11:35
場所総務省 総務大臣室
要望先(応接者)総務大臣 原口 一博
出席者神奈川県知事、神奈川県議会正副議長、相模原市長、相模原市議会議長、相模原市政令指定都市推進市民協議会会長、相模原市自治会連合会会長
概要
(松沢知事)
 相模原市の政令指定都市移行は、まさに地域主権の動きにマッチしたものである。来年4月に政令市に移行するため、政令の改正をお願いしたい。
(加山市長)
 相模原市は、地域主権のもと、自治権と財政力を備え、市民サービスの向上に資する決意を強く持っている。是非とも政令の改正をお願いしたい。
(原口総務大臣)
 知事、市長をはじめ、関係の多くの皆様には、これまでご苦労されたと思うが、本当に努力され、頑張っていただいた。今日、このような段階を迎えられたことに祝福を申し上げる。相模原市は、苦労を重ねた中でも、多くも皆さんの協力があってここまで来られた。平成22年4月の移行実現に向けて、政令を改正すべく、事務方に指示をしたい。
〔市長コメント〕
 県内3番目の政令市移行実現に向け、政令改正の要望を大臣にお願いした。県内唯一の合併を成し遂げた相模原市は、自立都市をめざして、財源、権限を持った政令市をめざしてきた。大臣からは、これまでの努力にお礼と祝福の言葉を頂いた。政令市は、目的ではなく、市民サービスを向上させ、市民の幸せな暮らしを実現することこそが目的である。地域が、自立できる都市づくりが可能となることは、大変うれしく思うところであり、県知事を始め、県議会議長、市議会議長その他関係者すべての方々に感謝申し上げる。

 以上、情報の提供があった。私は政令市移行は、自立都市の入り口に立つことであり、行政、議会は、自立とは何かの課題を永遠に追い求めていかなければならない枷を自ら嵌める事となる。この大きな課題に立ち向かうことこそ市民の福祉向上に資するものと確信する。移行最終段階で、行政職員の苦労も大きなものがあると認識している。市民の皆様のご理解をお願いしたい。

 
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総務委員会の行政視察  10月5〜6日

2009-10-07

 10月5日及び6日の両日、総務委員会では視察を実施した。相模原市は、10月2日に政令指定都市移行についての内定を総務大臣から意志表示されている。既に来年4月の移行に向けて準備が進んでいる。政令指定都市への移行は、そのメリットを生かしてこそ、体現できるものである。行政システムの構築対応はもとより、これまで、市民からはどこで施策がつくられているのか等の行政運営が見えない状況があることは事実であり、このため市民協働体制を築く上から市民参加のシステムをしっかり構築することが重要である。区制の導入により、市民が自分たちで地域、区域の課題を認識し、自主決定により課題の解決が可能となることを実感できるシステムが必要となる。また、この為には、自己決定権を行使できる区の自主財源の担保も必要であり、区長の権限の範囲を大きくすることも必要である。
 また、市の定住人口の確保は、安定した歳入の確保策として重要である。相模原が生活しやすく魅力がある都市として選ばれる都市となること、相模原には「何か」があると期待を持ってもらえる仕組みも必要だ。その「何か」をしっかり考えなければならない。
 今回の総務委員会の視察のテーマは、上記の課題について、先進的に取り組んでいる政令指定都市に先行移行した、堺市と、大阪府のベッドタウンともなっている池田市に先例を学んだ。主な内容は以下の通り。

堺市 :区計画の策定について・ミュージックチャレンジプロジェクトについて
池田市:地域分権(自分たちのまちは自分たちでつくる)について

●堺市区計画の策定について
 堺市は、政令指定都市のまちづくり方針である「自由都市・堺・ルネッサンス計画」で、町づくりや市政に取り組む基本視点として、区役所を拠点として、地域や市民生活に密着した行政サービスを提供し、市民と協働して地域の特色あるまちづくりを推進するとしている。
◇めざすべき区役所象 
 ○市民自治の拠点
 ○地域の総合行政サービス拠点
◇区政運営の基本方針 
 ○区民とのパートナーシップに基づき区域の特色を活かしたまちづくりを推進できる仕組や制度の確立
 ○地域の総合行政サービス拠点としての機能強化
 ○本庁から区役所への権限移譲により、区の創意工夫を発揮できる区制運営体制の確立
◇区制運営の取組方向 ■区役所移行に伴う主な重点プログラム(平成18〜21年度)
 ○区政への区民参加の推進
  ・区長の公募制の実施
  ・区民まちづくり会議の設置
  ・区役所サービス評価の実施
 ○区民の地域まちづくり活動への支援
  ・小学校区ごとのボランティア活動の拠点の設置
  ・区民プラザの設置
  ・区民が主体的に取り組む防犯、防災、地域福祉、地域まちづくり活動などに対する支援
  ・「区の魅力づくり」区民自主事業の公募・助成
 ○日常生活や地域に密着した行政サービス機能の強化
  ・休日の証明発行業務の実施
  ・窓口業務の総合案内(フロアマネージャー)の配置
  ・日常生活や地域に密着した業務を本庁から区役所へ移管
  ・地域での利用頻度の高い施設の管理運営を本庁から区役所や区民へ移管
  ・高齢者総合相談センター(地域包括支援センター)の設置
  ・子ども教育文化センターの設置
 ○区の行政運営機能の強化
  ・区域まちづくりビジョンの策定
  ・区民まちづくり基金の創設
  ・区長権限の強化(人事権限、事務執行権限の強化)
  ・区の企画調整機能、広報広聴機能の強化
  ・法令委任事務(住民基本台帳関係事務・選挙事務・会計事務など)の執行体制の確立

 堺市では、上記の基本路線に沿って区ごとの独自性を基本に運営を進めている。7つの区には、15〜30名の区民まちづくり会議委員が選任され、区の独自事業の提案などを無報酬で行っている。委員の構成は、自治会等の団体推薦、学識、区長推薦、一般公募など特に枠での選出に拘っていない。区民まちづくり基金を活用した区事業は、750万円から2600万円と区により事業内容および事業費は異なる。事業の内容も区の特性により地域づくり、安全安心、ふるさと育成など様々だ。
 中でも南区は、区長公募により民間経験と地域活動経験を生かし、モデルケースというメリットも生かした取り組みが評価されている。特に市民への「接遇」の改善では大きな効果があり、出来ないということを言わない行政の構築をすすめた。区長公募には、27名の応募があり、論文審査の後、プレゼンで選考された。公募の課題としては、資質を伴った人材の応募が必ずあるとは言えないこと。堺市の他の6つの区は区長に職員を配置している。職制は局長級となっている。

●堺・ミュージックチャレンジプロジェクトについて
 堺市では、平成19年度からFM局と連携し、「堺から世界へ!」をテーマに、音楽を基軸とした新しい才能を応援し、イベントやオンエアを通じて、チャレンジ意欲と実力のあるアーティストたちに、夢へのチャンスを提供しようとするもので、若者に「堺に来れば夢が実現する」をコンセプトに、都市イメージの向上と定住・交流人口の増加を期待している。
 事業費は、平成19年度(5000万円)、平成20年度(5000万円)、今年度は、3000万円で、事業協力の継続による電波料の軽減による圧縮が可能となったものである。事業費の内訳は、番組制作費(電波料含)、イベント制作費、ツール制作費となっている。
 市のブランド戦略の考えから、行政主体の考えをシンクタンクに依頼してまとめ上げた。連携相手を探し広く公募を行った。この結果応募は、TV局(1社)、AМ局(1社)、FM局(1社)で、選考の結果、年間600のイベントを開催しているFM局に決まった。
 通常、企画代理店を挟んだ契約となることが多いが、この企画は、直接メディアとの契約で市の意向をストレートに反映させることを可能としている。チャレンジグループには、既に、メジャーデビューを果たしたグループも出てきており、今後の意展開が期待できそうだ。

●池田市:地域分権(自分たちのまちは自分たちでつくる)について
 池田市では、平成19年の統一地方選挙において4期目に挑んだ倉田現市長が、マニフェストに「地域分権条例」の制定を掲げ当選していることから、公約の実現として取り組んできた。6月定例会では、「地域分権の推進に関する条例」が全会一致で可決成立し、その後、小学校区を単位とする地域コミュニティ推進協議会が立ち上がり、12月には、全協議会より予算提案が提出された。この予算提案は、翌3月定例会で予算案として提出され可決されている。協議会からの予算提案の枠は、市税収入約70億円の1%にあたる7000万円を11の協議会で分配し、概ね600〜700万円を配置している。地域課題の改善に向けた事業予算化が中心で、防犯防災と言った安全安心の構築、観光振興策、交通対策、地域イベントなど、地域性により様々だ。
 池田市では、平成18年に「池田市みんなでつくるまちの基本条例」として、自治基本条例を4月から施行させている。この条例をベースに、具現化として「地域分権条例」により市民参加を補完している。相模原市では、自治連や地域の団体が市職員の事務局サポートにより運営されていることが通例となっていることが多いが、池田市の地域コミュニティ推進協議会は、職員の支援や、助成金もない中で、予算提案までまとめている。人口10万人程度の池田市には、公民館区もなく市内行政区分がない中で、小学校区で地域を分割し地域をまとめた。自主性の高さに感心すると共に、市長のリーダーシップを感じた。


 
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相模原市戦没者合同慰霊祭

2009-10-09

 本日、第58回相模原市戦没者合同慰霊祭が市民会館で行われた。「海ゆかば」の曲をバックに、厳粛な中に慰霊の時間を共にした。
 市長、議長をはじめ、行政・議会関係者、地域団体の代表者、各地区遺族会代表者および遺族関係者の出席が多数あったが、昨年に比べて遺族関係者の出席が減少しているように感じた。出席者には、高齢な方が多く戦後64年の重さを感じた。
 私の親族には戦没者はいない。しかし、私の亡くなった父が17歳で志願し、予科練「海軍予科練習生」からゼロ戦乗りとなり、終戦時には特攻隊員として終戦を迎えたと聞いている。
 私は、存命中に父から戦争の話を聞いて記憶はほとんどない。予科練当時の写真や、戦友との写真などはアルバムに見ることができるものの具体的な話をしない父に、敢えて話を聞くことを私はしなかった。軽々に手柄話にすることができない何かを私も感じていた。
 父は終戦後、海上保安庁の前身の職員募集に応じて、飛行機乗りから船乗りに転身した。以後、定年まで海上保安庁の巡視船乗りとして日本の海の守りに残された人生を捧げた。港港を定期的に転勤し、巡視船、灯台補給船、航路標識船など様々な海の守りの第1戦に身を置いた。転勤転勤で、相模原の自宅には定年後の十数年しか居なかったと記憶している。その後は地域の自治会の役員としてお世話になった。
 父は67歳で亡くなったが、私は自宅から葬儀を出した。これまでの父の苦労を考えると、葬儀を業者や施設に任せることができなかった。
 葬儀には、父の中学校の同級生や、ゼロ戦乗りの戦友も弔問に来て下さった。告別式を終え自宅から出る父の棺には海軍旗がかけられ、敬礼で見送られた。父からは戦中の話を聞くことはなかったが、父の葬儀で戦中の父の姿をしっかり確認できたと感じた。
 本日の合同慰霊祭では、身内には戦没者がなくとも、戦争体験者の息子として、御霊に誠を捧げた。
 
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スポーツの秋

2009-10-13

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地区体育祭 綱引きに参加
 9月から10月は、小中学校の運動会や地域の運動会が数多く開催される。今年も地元の小中学校の運動会の応援に伺った。
 10月11日には、相模台地区の自治連と公民館共催の第52回相模台地区体育祭が相模台中学校を会場に開催された。10月8日の台風18号の影響もなくスッキリと晴れ渡った秋空の下、地域の自治会の参加により盛大に開催された。
 相模台地区体育祭は、以前は地域を細分し顔の見える距離の自治会がチームを組んでいたが、一時開催が危ぶまれる事態があったことから紅白2チームの大括りのチーム分けによる開催となった。昨年は、白チームの優勝ということで今年の勝敗が注目された。私は、相模原ねぶたフェスティバルに参加の関係で、紅白大人つなひき合戦に2年ぶりに白チームの一員として参加したところで、退席させていただいた。残念ながら2回とも負けてしまったが、退席後の紅白オールリレーで白チームは6組中、1位、2位、3位を独占し、逆転優勝を果たしたと後刻聞いた。翌翌日は筋肉痛で体が痛いのも愛嬌か。
 又、同日、誠心第二幼稚園の秋季運動大会が若草中学校を会場に開催された。溝渕市議が園長をつとめる歴史ある幼稚園だ。園児の可愛らしさと共に、保護者のお父さんが父親サポーターとして運営の柱として用具の準備や校庭の水撒きなど熱心に手伝っていた景色が印象的だった。開会式には遅れたものの、挨拶の機会を頂き園児には、日ごろの練習の成果を発揮すること、保護者の皆様には子育ての思い出に残る一日となることを祈念する旨お話しさせていただいた。
 12日体育の日は、さがみはらスポーツフェスティバルが麻溝台競技場で開催された。市内スポーツ団体が一堂に会してのデモンストレーションや市民が体験できるブース、今年は、大相撲の錏山部屋の力士5人の参加を得て、ちびっ子相撲大会など盛り沢山の内容だった。運営には、各地区の体育指導員の協力が大きく寄与していた。
 
 
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下水道の耐震化について現地調査

2009-10-14

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双葉小正門前での打合せ
 私は、これまで大きな地震などの災害に対する備えについて、市議会本会議での一般質問や、委員会質問などに於いて様々な角度から行政の防災に対する認識と備えについて質問を行ってきた。
 去る6月定例会に於ける一般質問では、住宅耐震化の補助制度の拡充と下水道施設の耐震化に対する考え方や計画について市長に質した。(6月定例会一般質問報告参照)
 住宅耐震化の補助制度の拡充は、7月臨時会に補正予算化され、大幅な拡充が実行できた。(7月臨時会の報告参照)
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図面を見ながら確認
 下水道の耐震化については、大規模地震発生時のライフラインの中でも、最も復旧に時間がかかり、なお且つ電気や水道、ガスなどと違い代替手段がないため、災害時のトイレや汚水処理など、衛生問題も含めてその日から市民生活に深刻な影響を与えることになる。下水道の耐震化については、国も耐震補強を提唱しているものの、行政サイドは、管やポンプを始めとする施設の耐震改修には膨大な時間と費用が掛かるため、延命化を基本に耐震化を補助的に行うと考えているように受け取れた。地震災害などの大災害は、起きたときに臨機応変な対応で乗り切ろうという楽観的な考えで解決できるならば、災害対策など必要がないわけだが、その時苦労するのはお年寄り、子どもなどの一般市民であることを考えると、一定の想定のもとに行政や市民が連携して備えて置かなければならない。
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マンホールを開けて確認
 そこで、双葉小学校避難所をモデルに被災時のトイレの確保について、マンホールトイレの設営場所や、溜め式仮設トイレの設置についての考え方などを、市の下水道管理課の職員に来ていただいて現地で検証作業を行った。双葉小学校避難所運営協議会の副会長など数人の参加もあった。
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汚水マンホール
 これまで双葉小学校の汚水処理は浄化槽式だったものが、生放流による本管接続と変更となるなど新しい発見もあり、具体的な設置場所のイメージができた。今後は、避難所運営協議会において、関係自治会など関係者の共通認識の中で、災害時の避難所トイレについて考え方をまとめて行きたい。
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深堀ポンプ場
 その後、市内7か所のポンプ場の内の6か所を管理している深堀ポンプ場を視察し、現況と耐震化の具体策について伺った。
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1号ポンプ

 
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全国災害ボランティア議員連盟設立

2009-10-17

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 災害発生時に全国から駆けつけるボランティアにより、阪神淡路大震災や新潟中越地震の例からも復興が迅速に捗るという実態が証明されている。実際に被災した自治体では、被災体験が無い中での被災当事者となることで、何から手をつけて良いかわからないことから被災経験自治体からの助言や支援が有効であったとの報告もある。
 そこで、自治体の災害準備として、発災時に災害ボランティアの受入れを的確に行える準備を事前に構築する必要があり、自治体や市民団体の間で双方に働きかけができるのは議員の役割であるとの趣旨から、全国規模での災害ボランティア議員連盟の設立となった。
 設立会員数は、163名。設立総会が、10月17日に新潟県長岡市の長岡グランドホテルに於いて開催され、私も参加した。総会参加議員は44名。会長に長島忠美衆議院議員(前 山古志村 村長)を選出した。来賓に泉田新潟県知事、田尻内閣府政策統括官(防災担当)付災害予防担当参事官を迎えた。
 今後の活動は、研修会を通してネットワークの構築や、各議会での質問事項などの情報交換、シンポジウムなど。
以下、設立趣意を掲出する。

(趣意)
 近年、台風や異常気象による集中豪雨等により、全国各地で風水害が増加し尊い生命や財産が失われています。また、地震津波災害に関しても、日本海側・瀬戸内海沿岸・内陸部など、これまで発生確率が低いとされてきた地方に於いても甚大な被害が起き、大規模地震発生の確率が高いとされる東海・東南海・南海の被災想定地域のみならず、全国各地で防災・減災のための不断の対策が求められています。
 しかし、いつ起こるかわからない災害に対しての対策は、自治体によって、財政措置がなかなかなされなかったり、組織が形骸化していたり、災害現場にそぐわない手続きのままであったりして、「人・物・金・情報」ともに格差があるのが現状です。
 私たちは、災害ボランティア活動という民間の災害復旧・復興支援の活動を経験しながら、地域防災力向上、災害時の議会・議員のあり方、そして、社会的役割がますます重要になった災害ボランティア活動の環境整備など、さまざまな課題があると感じ、議員として、より有効な政策提言を積極的に行う必要があると痛感しています。
 そこで私たちは、被災現場の実情や復旧・復興活動、関連法や支援策、災害時の議会の在り方などの調査・研究・情報交換などを行い、法的な整備も含めた政策提言を考えるための議員のネットワークを構築することといたしました。市民・国民の視点から、一刻も早くもとの生活に戻るために必要な、社会の仕組み作りを考え、安心・安全な地域づくりの一助としていきたいと思います。
 
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相模台小学校通学路、米軍住宅地ブロック要壁の改善決定

2009-10-19

 地域の課題の一つでありました相模台小学校と米軍相模原住宅地区の間の歩行者道路(通称さくら通り)にあります米軍側のブロック要壁については、災害時の倒壊危険性から平成16年の相模台地区地域市政懇談会での要望、今年1月の相模台小学校長およびPTAからの要望、私の昨年9月の議会質問などで、安全なネットフェンスへの改修を国、米軍へ求めてまいりました。(平成20年9月一般質問参照)
 この度、以下の通り、国を通じて米軍より次の通り報告があったことを確認しました。
「ブロック要壁のネットフェンス化の予算措置がなされ、設計に入る。工期についてはまだ未定」です。今後、業者が決定次第速やかな改修工事となる模様です。尚、工事については児童、市民への利便性確保と安全配慮をお願いしています。以上、報告させていただきます。
 この件は、10月15日に確認ができたことから、同日夜開かれた相模台地区地域市政懇談会に於いて、各自治会長の皆様にも情報提供させていただきました。地域の連携が実を結んだものと確信しております。今後も地域課題解決に向け共に努力してまいります。

 
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ない 様からのコメント
高校を卒業した18歳から 定年の年齢よりも上のかたまで 求職者 全員が 就職できる 日本を 期待しています。

米軍基地返還促進要請活動

2009-10-20

 相模原市米軍基地返還促進等市民協議会による定例要請活動を行いました。市長、市議会議長、理事等19名と随行9名で、キャンプ座間、厚木基地、防衛省、外務省へ出向いて要請書を手渡し要望を行いました。
 要望の内容は、市内基地に関する事象、課題の現状の説明。課題解決に向けた6項目の要望。要望項目は以下の通り。
(1)米軍基地の整理・縮小・早期返還を推進するとともに、基地返還に際しての地元負担の軽減措置を講じられたい。
(2)基地の機能強化・恒久化につながる施設建設等は行わないこと。
(3)米軍機による騒音被害を解消されたい。
(4)住宅防音工事等、騒音対策の充実を図られたい。
(5)市民が安心して生活できるよう、基地周辺の生活環境の保全について、適切な措置を講じられたい。
(6)災害時等に於いて、市民の生命、財産を守り、安全を確保するため、地元自治体と在日米軍との相互援助協力体制の確立を図られたい。

 要望先及び対応者は以下の通り。
  ○キャンプ座間    ワーシンスキー司令官
  ○厚木基地      渉外部長
  ○防衛省       地方協力次長
  ○外務省       日米地位協定室長
  ○米国大使館     ヤング安全保障政策課長 (市長等対応)

 私は、厚木基地・防衛省・外務省に要請に伺った。概ね真摯な対応を頂いたが、厚木基地では、司令官の職務が兵、整備要員および家族の施設等の整備が主な任務で、地域からの騒音等の苦情や要望に対しては関知していないと、対応の渉外部長は日本人の職員でありながらまったく協力的でない対応があった。理由としては、米軍機の運用計画は第7艦隊の上部組織が運用計画を決定しているため、厚木基地としては艦載機の飛行についての権限を有していないことによる。これまで認識していたものとの温度差を感じるものだった。
 
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銀河の森フェスタと尾崎行雄杯演説大会

2009-11-22

銀河の森フェスタ2009(第13回松ヶ丘園祭)が今日開催された。寒い真冬の気温となり、入場者への影響など気にしていたが、会場にはたくさんの入場者がありほっとした。障害者施設である松ヶ丘園が地域の方々に日々の活動を身近の感じてもらう目的で毎年開催されている。体験コーナーや模擬店、バザーなど盛りだくさんの内容だった。職員の方々のきめ細かい気遣いと配慮を感じた。
 また、近くにある和泉短期大学の学生さんによるファッションショーと共に演劇の公演もあり、その熱演振りが印象に残った。フィナーレには、会場からの参加者もあり楽しい舞台となった。地域に開かれた福祉施設として充実を期待したい。
 午後からは、あじさい会館にて開催された「尾崎行雄杯演説大会」に参加した。相模原市津久井町又野に生まれ、憲政の父と言われる尾崎行雄の偉業を記念し開催されている。
 開会セレモニーには、松沢県知事、加山市長の挨拶があり、続いて「尾崎行雄読書感想文コンクール」の相模原市長賞を受賞した、麻溝台中学校の渥美駿介君の感想文朗読があった。
 また、演説会のテーマは、「私は世界、日本、社会のために、このことから始めたい」で、全国から44名の応募があり、中学生高校生の部に3名、青年の部に5名の登壇が予定された。夫々の切り口で、テーマを語っていた。残念ながら、審査の結果まで同席できずに退席したため、結果がわからなかったのが心残りだった。
 今回の感想文コンクールの市長賞の渥美君、演説大会の中学生の部にエントリーされた小野沢さん(風邪のため欠席)、共に地元麻溝台中学校の3年生で、その積極姿勢に今後を期待するものがあった。ガンバレ!
 
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BRT計画 ルート等見直しへ

2009-12-18

12月定例会一般質問報告(12月16日)
 私は、これまでも市民の安全安心の視点を柱に一般質問を行ってきた。
 今回は、私の提案から来年4月の政令指定都市への移行に合わせて設置される「危機管理室」の概要や効果と、救急対策から心肺蘇生に大きく寄与するAED(自動対外式除再動器)の周知拡充策、そして「新しい交通システム」への市の対応について市長の見解を質した。
 「新しい交通システム」については、導入計画(案)の示し方が突然であったことや、その後の市の進め方が適切とは言えなかった面を否定できない状況がある。導入計画(案)に対しては、関係地域を中心に様々な意見が出され、その多くは、ルートやシステムの有効性に対する疑問と共に、住環境の悪化に繋がるとの立場から反対するものとなった。
 私の所属する会派(創史会)では、本会議や委員会において、市民の望まない計画は進めるべきではないとの立場から発言してきた。
 私は、パブリックコメントの集約結果を得てから、地域の意見動向や市の対応を注視してきたが、残念ながら地域と行政の間には距離ができ膠着状態となってしまったことは、非常に残念なことだ。
 そこで、私は、市が主張する課題の共有と意見交換を進めるためには、その前提として信頼関係の回復が必要であることから、市長にはこれまでの経過を検証し、早急で具体的な信頼回復策を求めた。その結果、市長は、導入ルート、幅員、システム等の見直しについて、政治的判断を下した。 また、見直しについての地域への説明を早急にするべきだとの質問に、「見直しの趣旨の地域への説明を大野南地区については、近日中(12月21日)に地区自治会連合会の役員会にお伺いして、今回の見直しの考え方について報告をさせていただくとともに、今後の話し合いや意見交換等の進め方について相談させていただきたいと考えております。また、商店街等の関係団体に対しましても、順次、お伺いして、ご報告やご相談をさせていただきたいと考えております。」と市は答弁をした。この結果、相模大野への導入ルートとなっていた大沼、御園、相模大野を通るルートは事実上の撤回となった。
 しかしながら、麻溝地区など交通不便地区への早急な対応と共に、相模大野駅周辺の経済基盤の維持や利便性などの面からは、相模大野駅への結節は必要性があり今後の課題となると考える。
 また私は、今回の事態を教訓にして、道路交通施策など大きな課題への検討を進めるにあたっては、市民との協働はもちろんのこと、関係する部局が一体となって取り組む様強く要請した。
 政令指定都市移行による都市内分権と市民参加による自治が、区制や区民会議を通して実現されるものと期待すると共に、議会議員の責任も重くなると受け止めている。
以下に、私の一般質問の内容を掲載する。市議会本会議の録画中継で、模様を確認して下さい。(相模原市議会 12月定例会 12月16日一般質問 2番目 大槻和弘 でご覧下さい。)


平成21年12月定例会 大槻和弘 一般質問

1 危機管理体制の充実に向けて

(1)危機管理室の役割と体制について

(大槻質問)
ア 危機管理室の担う役割について
あらゆる危機から市民の安全を確保するため、市には全庁横断的で迅速な対応が求められる。このため、私は、平成19年12月定例会において危機管理監および危機管理室の設置を提案した。本市に設置される危機管理室の担う役割はどうか。

(市長答弁)
   危機管理室の役割は、地域防災計画及び国民保護計画に基づく対応に加え、感染症や大規模なライフラインの事故など市民に重大な影響を及ぼす事象などの危機管理に関しても対応する。平常時には、全市的な危機管理に幅広く対応できる体制の準備を進め、危機が発生した場合には、円滑な危機施策を進めるための総合調整を担う。

(大槻質問)
イ 危機管理監の職制と危機管理室の専門性について
危機管理監には、責任ある指導的立場と共に調整機能を持つ職制が必要であり、本市が危機管理監を局長級とした理由と権限の範囲を伺う。
また、本市の危機管理組織への専門家の登用や専門性の補完体制はどうか。

(市長答弁)
   危機管理監は、平常時から市内の状況についての情報の収集や管理、また、各部局に対する指示、対外的な調整などの業務を担うことから、市長直属の専任の危機管理監を局長級で設置した。権限は、市長の指示のもと情報の収集と管理、各部局に対する指示、自衛隊や警察等関係機関との調整などを総括する。また、危機管理を実践する組織において専門家を配置することは有効であるので、危機管理室長以下消防職、土木職の配置のほか危機管理に精通したアドバイザーを嘱託職員として配置する予定である。今後、更に、スペシャリストの養成や関係機関との人事交流などを検討する。

(大槻質問)
 ウ 全庁的な危機管理体制の構築について
さらに、全庁横断的な連携のため、先行市では危機管理の推進役となる危機管理責任者や危機管理統括責任者を置いているが、本市での配置や全庁一体的な組織体制の構築はどうか。

(市長答弁)
   危機管理の総合調整を担う危機管理監を危機管理総括責任者と位置づけ、各局、各区等の長を危機管理責任者と位置づける。
   全庁的な危機管理対策の総合的な推進を図るため常設の検討組織の設置とともに、各局、各区等に危機管理担当者を配置し、横断的な組織を平時から設置することを検討する。

(2)自治体業務継続計画(BCP)について

(大槻質問)
どのような危機に際しても市民生活に支障をきたさないよう行動計画の作成と共に、BCPの策定が不可欠と考えるが、本市の考え方や計画策定はどうか。

(市長答弁)
   業務継続計画については、危機事象発生時に限られた人員の中で、優先的に実施すべき災害応急対策業務と日常的な優先度の高い通常業務を停滞させないよう平成22年度に地震災害と強毒性のインフルエンザに関する業務継続計画を策定する。

(3)地域防災計画の修正等について

(大槻質問) 
ア 検討状況等について
来年4月に修正される地域防災計画の計画修正のねらいや、パブリックコメントで寄せられた市民意見の主な内容と計画への反映はどうか。

(市長答弁)
   今回の修正では、津久井4町との合併や政令指定都市移行後の組織体制を踏まえ、災害に強いまちづくりの対策、また中山間地域における孤立化対策、水害・土砂災害に対する防災対策や政令指定都市移行による区本部の設置など災害対策本部体制の強化などを図り作業を進めている。
   パブリックコメントで寄せられた、災害ボランティアの受け入れ窓口の明確化など応急対策への備えに関することなどの意見を反映した修正案を基に神奈川県と協議を進めている。

(大槻質問)  
イ 地域防災計画と個別計画について
都市防災基本計画や災害廃棄物等処理計画など地域防災計画の個別計画ともいうべき計画地域防災計画にきちんと位置付けるべきと考えるがどうか。

(市長答弁)
   地域防災計画を補完・連携する個別計画とも言うべき計画については、「既存建築物総合防災対策推進計画」「耐震改修促進計画」など12の計画があり、これら、計画・マニュアルについては、資料編に盛り込むなど位置づけを明確にする。

(大槻質問)
ウ 国民保護計画について
政令市への移行により、国民保護計画についても改正が必要になるものと考えるが検討状況は。

(市長答弁)
   本年度、変更の準備を進めていたが、神奈川県国民保護計画の変更が本年度に行われることから、本市の国民保護計画の変更は平成22年度に行う。

(大槻再質問)
   市民の主体的な防災力の向上に向けて、地域の自主防災隊や防災リーダー、災害ボランティアや透析患者、認知症患者などの要援護者や団体からの一元的な相談体制をつくるなどの、市民から見た危機管理室の具体的なメリットは。

(阿倍防災安全部長)
   自主防災隊や、防災リーダー、災害ボランティアなどの団体や市民の方の相談が、危機管理室の窓口で大半の相談が済ませることができる体制の整備を検討する。
   更に、利便性の向上のため区役所などでの相談や受付や住宅の耐震改修など専門的分野の相談もできる体制なども検討する。


2 AEDの登録制度導入と情報提供について

(1)AEDの設置状況と拡充策について

(大槻質問)
自動対外式除再動器いわゆるAEDの本市の公共施設への設置状況や今後の設置計画は。
また、商店会などへ補助制度による、設置拡充の周知方法、補助対象件数、
設置数などの実績と今後の計画は。

(市長答弁)
   総合体育館などのスポーツ施設、グリーンホール相模大野や小中学校など300施設に設置をした。今後も同様な施設の建設に併せて設置を進める。
商店会への設置拡充の周知は、年2回開催している補助金説明会での資料配布等を行うとともに、設置希望には個別に説明を行っている。
AEDの設置状況は、平成19年度以降8件を設置、本年度は2件の設置を予定。本市の補助制度は、国との協調補助となっており、今後の国の動向を注視する状況にある。

(2)AED登録制度の導入とAEDマップの公開について

(大槻質問)
市は、民間のAED設置の状況をどのように把握しているのか。
また、市は、AEDの登録制度やホームページ上でのAEDマップの公開により、わかりやすい周知に努めるべきだがどうか。

(市長答弁)
   本市では、毎年9月に実施しております事業所のアンケート調査によりますと現在125施設に設置されている。
市ホームページの地図データを利用しましたAED設置場所の周知につきましては、今後、更に市民に設置場所がわかりやすく周知できますようAEDマップの公開を検討する。

(3)携帯電話GPS機能を利用したモバイル版AEDマップについて

(大槻質問)
調査によると北九州市、岡山市、名古屋市、近隣では横須賀市や八王子市などでは、携帯電話GPS機能を利用した携帯モバイル版AEDマップの公開を行っている。AEDを現場ですばやく検索できるモバイル情報の整備は大変重要であると考えるが導入はどうか。

(市長答弁)
 GPS機能が付いた携帯電話の普及率が、現在、約4割であることから、本市での導入については、今後のGPS機能付き携帯電話の普及や他都市の利用状況等を勘案しながら研究する。

(4)119番通報時のAED設置位置の情報提供について

(大槻質問)
本市の救急指令センターでは、119番通報の受信時に最寄りのAED設置場所を案内していると聞いているが、どのような情報を提供しているのか。

(市長答弁)
119番通報受付時には、災害場所が表示される地図に、その付近のAED設置場所も表示されるので、傷病者の状態に応じて、AEDの設置場所、AEDの取り扱い方法や心肺蘇生法などの口頭指導を行う体制をとっている。

(大槻再質問)
AEDについては、新しい公共施設へは、計画的な設置がなされることを、確認した。民間施設への設置情報の収集は、アンケート形式で把握とのことであったが、リアルタイムで設置を周知するには、登録制度を確立することが必要だ。是非検討をお願いする。
自費で設置をされた民間のAEDを、市民利用に供した場合には、パッドなどが消耗するが、支援策を考えることでその協力に応えるべきと考えるが見解は。また、市民がAEDの使い方に慣れることが、緊急時の利用につながると考えるがAEDの訓練の実施状況はどうか。
また、最近の報道では、AEDパッドの不具合により、製造業者が回収を行っている記事がありましたが状況は。
さらに、公共施設に設置されたAEDの保守点検を、どのように行っているのか。

(消防局長答弁)
   民間施設の近くで、緊急時に使用しましたパッドの助成については、設置施設に負担がかからなく、より多くの協力体制が取れ迅速な救護活動が行えるなど、救命率の向上に繋がることから検討する。
   AEDの講習状況は、平成17年度から開始し、平成20年度は、170回、4,497人の方が受講されている。今後も、自主防災訓練や事業所における救急訓練にも積極的にAEDの取り扱いを指導する。
   次に、パッドの不具合報道の対応では、該当パッドは、救急隊が使用しているもので、全国に4,657組納入されており、本市でも31組あったが、正常なパッドに取り替えた。なお、一般に販売されているAEDについての不具合はない。
   公共施設に設置しておりますAEDは、各施設ごとに保守点検を実施していいるが、パッドやバッテリーなどの使用期限等、消防局としても注意喚起を行う。


3 新しい交通システムについて

(1)新しい交通システム導入基本計画(案)に対する対応について

(大槻質問)
次に、新しい交通システムについて伺う。
新しい交通システム導入の目的は、将来にわたる公共交通を基本とした交通環境の整備を柱に、麻溝地区麻溝台地域などの交通不便地域と鉄道駅への結節による利便性の向上に向け、相模大野〜原当麻ルートを先行構想区間として計画されたものと承知している。
「新しい交通システム導入基本計画(案)」については、2度にわたるパブリックコメントの実施や4会場での市民説明会が開催されたが、ルート、システム、効果などに多くの反対意見が集約されている状況がある。市は、この結果を受け「関係者との話し合いや意見交換を行い、地域の現状や交通課題について認識の共有を図りながら、慎重に取り組んでまいりたい」との姿勢を示しているが、現状は話し合いや交通課題についての認識の共有どころか、前提となる信頼関係が損なわれたままの状況である。
現下の生活道路への通過車両の浸潤の拡大や、さがみ縦貫道路のインター開設などにより交通環境の大きな変化が予想される中で、地域の交通基盤の強化を一体的具体的に進めなければならない今日にあって、このような状況となっていることは非常に残念である。
南部地域の交通課題は、政令市移行後の南区にとっても、一番大きな課題であると認識している。この大きな課題については、当然、区民会議やまちづくり会議などにおいても議論され、検討されなければならない課題であることから、政令市へ移行する前までに、地域住民との信頼が回復されることが是非とも必要である。
そこで、市は公表した「新しい交通システム導入基本計画(案)」についての現状を評価検証し、地域住民との信頼回復を図った上で、市民との協働の視点を大切にしながら交通諸課題解決に向け邁進しなければならないと考えるが市長の見解を伺う。

(市長答弁)
   新しい交通システムにつきましては、中心市街地や新たな都市づくりの拠点間を連携する基幹的な公共交通として、相模大野駅から原当麻駅の区間を基本に検討してまいりましたが、相模大野駅への導入につきましては、ルートや幅員、それに伴う沿線環境への影響など、検討すべき課題があり、お示しした想定ルート等での早期導入は、困難であると認識しているところでございます。
   このため、相模大野駅への導入につきましては、パブリックコメント等の状況を踏まえ、まずは地域の皆様との話し合いや意見交換などを第一に考え、
今後設置されます「区民会議」や「まちづくり会議」等の場において、十分に議論を重ねていただきながら、導入ルート等について見直しを行ってまいりたいと考えております。

(2)新しい交通システムの早期導入に向けた取組について

(大槻質問)
新しい交通システムには、麻溝地区新交通システム促進協議会より早期実現についての要望書が提出されるなど地域の期待感には大きなものがある。県道52号の慢性的な渋滞や仮称相模原インターチェンジの供用開始による影響が少なくないことが予想される中で、交通不便地区と言える麻溝地区の切実な思いに応えることや麻溝競技場など麻溝台地域へのアクセス確保は喫緊の課題と考える。市長は、先日の代表質問で、「地域の交通課題に対しては、早急な対応が必要であると認識しているので、他の鉄道駅への結節など、早期に実施が可能な方策や可能性について検討する」と答弁されていた。
そこで、相模大野への結節を基本としながらも、麻溝地区および麻溝台地域から鉄道駅に結節するルートとしては、原当麻から市道古淵麻溝台を利用して古淵駅へのルートを開くことが現実的と考えるが市長の見解を伺う。
また、システムについてはモードをBRTに拘ることなく、既存の道路資源を有効に活用する中で、EV(電気バス)などの導入により、人や環境への最大限の配慮をすべきと考えるが見解を伺う。
さらに、新しい交通システムのポイントである中間駅の設置については、中間駅を中心とした関連公共交通ネットワークの構築などを含め、市民の理解を得られる具現化が必要と考えるが市長の見解を伺う。

(市長答弁)
 ア 他の鉄道駅への結節について
   相模原麻溝公園競技場などの公共施設や大学、病院等が立地する麻溝台地区へのアクセス向上、(仮称)相模原インターチェンジの供用開始に伴う県道52号相模原町田の渋滞対策など、地域の交通課題に対しては、早急な対応が必要であると認識しており、地域からもご要望をいただいているところでございます。
   ご提案いただきました都市計画道路古淵麻溝台線等を活用した古淵駅へのルートにつきましては、早期実現の観点から大変有効な方策の一つであると考えられますので、こうした既存道路を利用した早期に実施が可能と思われる様々な方策について、今後、地域の皆様と話し合いながら検討してまいりたいと考えております。

 イ 導入システムや関連公共交通ネットワークについて
   導入システムにつきましては、重要と輸送力のバランスや利便性、事業性、環境への配慮など、様々な視点から検討する必要があると考えております。
   また、導入にあたりましては、利便性や信頼性の高い基幹的な公共交通を中心に、鉄道をはじめ、路線バスや自転車等の他の交通機関との組み合わせなど、有機的な交通ネットワークの形成を図るとともに、大気汚染物質の排出が少ない車両の採用や、交通重要マネジメント等の環境に配慮した取り組み等を併せて進めていくことが重要であると考えております。
   いずれにいたしましても、地域全体の公共交通の利便性を向上させる方策について、今後、地域の皆様や関係者等との話し合いや意見交換を行いながら、検討する必要があると考えております。

(3)道路行政について
 
(大槻質問)
一方で、新しい交通システムの導入いかんにかかわらず、南部地域の交通課題は、着実にその解決を進めていかなければならない課題である。
市は、先日、新道路整備計画の基本方針案を示し、来年3月までには、道路整備計画を策定するとのことであるが、この南部地域の交通課題、具体的には、整備が進まない都市計画道路、交差点改良、歩道整備などにどのように取り組んでいくのか伺う。
また、政令市移行後は、国・県道の移譲に伴い、道路に関する事務量が増加することとなり、これまで以上に効率的な事務運営が求められてくるが、市はどのような組織体制で臨むのか市長の見解を伺う。

(市長答弁)
ア 南部地域の道路整備について
   南部地域の交通課題に係る道路整備についてでございますが、現在、「新道路整備計画」の策定に、取り組んでいるところでございまして、来年1月には、基本方針(案)についてパブリックコメントを実施し、市民の皆様からご意見を頂き、計画に反映してまいりたいと考えております。
南部地域における道路整備につきましては、パブリックコメントで寄せられたご意見や、「区民会議」など地域からの要望等を踏まえ、都市計画道路の整備や交差点改良などを進め、安全で快適な交通環境整備に取り組んでまいりたいと考えております。

イ 道路事務の効率化に向けた組織体制は
  政令指定都市移行後の道路関係の組織体制についてでございますが、整備部門を本庁に集約し、維持管理部門は、各土木事務所において担うことを基本に考えております。
   まず、整備部門といたしまして、「幹線道路整備課」が県から移譲される国県道や都市計画道路の整備を、「市道整備課」が身近な生活道路等の整備を行うこととしております。
   次に、維持管理部門といたしまして、中央区では「道路管理課及び道路補修課」が、緑区と南区では、それぞれの区役所内に設置する「緑土木事務所」と「南土木事務所」が、道路の占用許可や維持補修等の業務を行うこととしております。
   なお、「緑土木事務所」につきましては、津久井地域を含め広域になることから、各総合事務所内に土木班を配置し、地域住民の要望・相談等の迅速な対応を図ってまいりたいと存じます。

(大槻再質問)
新しい交通システムについては、市長より「見直し」という、大きな政治判断による答弁があった。
これまでは、慎重に検討していくとしていたものを今回見直しを行うと表明したことは、一つの大きな方向性が示されたものと受け止める。
今回の、基本計画(案)についての市民への示し方には、必ずしも好ましい形だったとは思えないところがあったわけだが、今後は、今回のことを教訓に地域との「信頼回復」に向けて取り組んでいくことが、まず第一歩であると考える。
そこで、2点伺う。
1点目、ルート等について、見直しを行ってまいりたいと答弁されているが、具体的にはどのようなことを見直すこととなるのかを伺う。
2点目、私は、政令市移行までに信頼回復をと申し上げているが、答弁では、見直しは「区民会議」や「まちづくり会議」等の場での、十分な議論によってとある。これでは早急な信頼の回復には繋がらないどころか、順番が違うのではないかと危惧するところである。
そこで、今回の見直しの趣旨や内容について、地域の皆様、特に心配をされている大野南地区の皆様には早急にしっかりと説明するべきと考えるが、その時期や、どのような方法により信頼回復を図ろうとしているのか見解を伺う。
   道路行政についての答弁では、南部地域の道路整備についてはパブリックコメントや区民会議など、地域からの要望を踏まえ取り組んでいくとあった。
道路整備を含めた交通課題への対応は、将来の南区全体の交通計画を考えていく上での骨格となるものであり、まさに「南区のまちづくり」という、大きな括りで考える必要があると認識している。
このため、道路整備、既存バス路線網、新しい交通システムなど、それぞれが密接な関係にあり連携が図られなければならないが、残念ながら現在の状況は、市民からはバラバラな行政運営とみられていることは この度の「あたらしい交通システム」に対する市民意見等からも否めない事実である。
そこで、今後は、道路交通施策の検討を進めるにあたっては、市民との協働はもちろんのこと、行政においてもそれぞれの担当部局に任せるのではなく関係する部局が連携し一体となって取り組んでいただくよう市長ならびに担当局長に強く要請する。

(高部都市計画部長)
   新しい交通システムの見直しについてでございます。パブリックコメント等では、ルート、幅員、それに伴う沿線環境への影響、システムに対する意見や代替案など、多くのご意見を等が寄せられたところでございます。
   こうしたご意見を踏まえまして、導入ルート、幅員、システム等の見直しについて、地域の皆様と話し合いや意見交換等を行いながら、取り組んでまいりたいと考えております。
   次に、見直しの趣旨の地域への説明方法等についてでございます。
   これまで、市自治会連合会をはじめ、沿線地区の自治会連合会や商店街の役員等を通じて、パブリックコメント等の結果や市の考え方について、順次、報告をさせて頂いているところでございます。
   こうした中、大野南地区につきましては、近日中に地区自治会連合会の役員会にお伺いして、今回の見直しの考え方について報告をさせていただくとともに、今後の話し合いや意見交換等の進め方について相談させていただきたいと考えております。
   また、商店街等の関係団体に対しましても、順次、お伺いして、ご報告やご相談をさせていただきたいと考えております。

 
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松本英一 様からのコメント
12月定例会一般質問報告を拝見しました。
頑張ってください。