あいさつは魔法の力
3月、4月は、小中学校の卒業や入学の時期です。今年も学校評議員をお引き受けしている近くの小学校の卒業式と入学式に参加しました。卒業する6年生は頼もしく、新1年は可愛らしくこれからの成長が楽しみです。校内の掲示板には「あいさつ運動」の大きなポスターが掲示されています。児童が作成したものです。廊下ですれ違う児童の多くが挨拶をしてくれますが全員ではありません。
以前、下校時の児童が巻き込まれる事件が頻発した頃、知らない人とは話さないこととされました。当時、児童の見守り活動の隊長を担当していた時期でした。下校時の児童は挨拶どころか下を向いて歩いていたことを記憶しています。今は、かなり明るく、いや賑やかに下校している状況となっています。
地域の人間関係が希薄化していると言われてからどれくらい年を経たでしょうか。人はどうして挨拶をしなくなったんでしょうか?他人から干渉されたくない、他人を干渉しないという個人主義は、核家族化の浸透からと言われています。同じ地域で暮らしていながら、近所の住人と挨拶も会話も生まれないところが多いと聞きます。
私は、新潟中越沖地震、東日本大震災の被災地に調査とボランティアに行った時、避難所での光景やボランティアによる瓦礫の片付けなど、人の協力で会話を通して心を通じ合う情景をたくさん見てきました。
いつ起きるか誰にもわからない大災害や、突如発生する重大事件、その時になって人間関係を構築するのでは泥縄です。今できることを個々が考えなければなりません。皆んなで浅く、広く人間関係を構築する努力が必要です。子どもからお年寄りまで誰でもできる活動が「挨拶」です。
地元の自治会では、私が自治会長を担当していたときに始めた「あいさつ運動」を継続しています。「あいさつ運動」は、チラシを配ったり、のぼり旗を掲げることではありません。あなたの一声が必要です。掲示板には、風雨にさらされてはいますが「あいさつは魔法の力」のポスターが掲示されています。
自治会法人 御園5丁目自治会の取組み
投稿日:2016年4月25日